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 日曜日:9:00-17:00
 

iブラリブログ

スタッフコラム
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2025/04/25new

ギンギラギンに、さりげなく

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者

子どもの頃から、なぜか相反するものを兼ね備えている人によく憧れていた。

小学生の頃、おませでクールなべっぴんの優等生がいた。そんな外見に反し、クラスの男子としょっちゅうふざけたことをやったり言ったりして遊んでいた。クラスの他の女子たちがどう思っていたかは知らないが、私にはそんな彼女がとてもかっこよく見えていた。小学生の頃は、男子に近づく女子は、ぶりっ子だと断罪され、女子達から妬みの対象になっていたが、その子は他の女子と違い、媚びる感じもなく自然と男子と戯れていた。それも、さりげなく。

彼女は結局中学受験をし、私とは別の道を進んだが、しばらくたって地元で偶然会った時も、たいそうべっぴんさんであったが、相変わらずふざけていた。女子校に進学した彼女の三枚目さは、さらに磨きがかかっているようにみえた。そして話に聞けば、男子校の友達とつるんでいるらしかった。曰く、男子の方が馬が合うらしい。きっと彼女のことだから、さらりと、さりげなく、なのだろう。

 

また高校生の頃には、私とは別の学校ではあったが、部活動を通じて知り合いになった女子がいた。1年間の語学留学経験があり、アメリカで生活していた為か、どこをどう見ても私たちとは違うオーラを纏っていた。高校生でファッションに目覚めはじめた時期と相まって、アメリカ帰りの彼女は、すこぶるおしゃれに見えたし、実際おしゃれだった。地方の高校生の私には、当時読み漁っていたティーン誌に載っている東京の高校生と彼女が重なって見えていた。

彼女と話していると、ごくまれにであるが、彼女の口から英語が出てくることがあった。さながら、ルー大柴である。そんなこと、万が一にも他の女子がしようものなら、早速ウザいと断罪され、女子達から総スカンの対象になるが、彼女は違った。非の打ち所がないほどに、ナチュラルにルー大柴をやってのけるのだ。欧米か!、と突っ込みを入れたくなる、そんな彼女だったが、意外にも、いつも必ずアイロンのかかったハンカチとポケットティッシュ(さらにはソーイングセットまで!)を持ち歩いていた。彼女は、私達の誰よりもやまとなでしこであった。平気で制服で手を拭く女子がざらにいた中、そっと自分のハンカチを貸してくれることもあった。もちろん、さりげなく。

 

他にも、学生時代から今に至るまで、私の心に強烈な印象を残していった人たちがいる。彼ら彼女らの、ギンギラギンにさりげない様は、人と違うことはしない、はみ出さない、みんなとおんなじ、が安心だった時代に、だからこそ、キラキラと輝いて見えていた。そこにはたしかに「個性」が存在していたのだ。ありがたいことに、そんな人たちと身近に接し、時に吸収しながらここまで生きてきた。そうして何十年と歳を重ねてきた今、自分が目指す姿がある。それは...

ちょっと変で素敵なおばさん、である。幸か不幸か、ギンギラギン(ちょっと変)はもうすでに備わっているので...汗、相当時間はかかるが、さりげなく(素敵)磨きに邁進する日々である。

 

参考資料

タイトル:おなじところちがうところ

請求記号:E/

資料コード:612432963

 

タイトル:マッチ★ベスト

請求記号:C7CA/

資料コード:630113638

 


09:00
2025/04/05

夏嫌い克服

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
新年度が始まりました。
新たな門出を迎える春ですが、生活の変化に加え寒暖差が大きく、体調を崩しやすいこの季節。毎日を元気に過ごすための健康法はありますか。

昨今の健康ブームもあって、自宅近くの公園では週末になるとウォーキングやランニングをしている人がたくさんいます。運動に限らず、今どきの「推し活」も健康につながるものかもしれないですね。

私の健康法はというとホットヨガです。ホットヨガは室温40℃、湿度60%前後の室内で行うヨガです。始めたころはサウナのような暑さと湿気にげんなりしましたが、今では高温多湿最高!と時間があればヨガに通っています。

始めたきっかけは数年前、ママ友の「ホットヨガってタオルしぼれるくらい汗かくよ」という一言。しぼれる汗って?と思いましたが、自分の体力の急降下に焦っていた時期。危機感はあっても運動神経ゼロで人見知りの私には、テニスやバレーボールといったスポーツは憧れつつもハードルが高く…。たまたま最寄り駅近くのビルにホットヨガスタジオが新しくできたので、挑戦してみることにしました。しばらくは筋肉痛になりつらかったのですが、それを乗り越えてからは、じわじわとヨガ沼にはまっていきました。

私にとってホットヨガのよい点は個人プレーであるところ。途中きつかったら休んでもいいし、簡単なポーズにしてもいい。周りに合わせるのではなく、マイペースで自分と向き合えるのがとても心地よいのです。
若い頃から夏の暑さが大の苦手で、一年中秋冬の国に暮らしたいと思っていました。あれほど夏がくるのが嫌だったのに、ヨガを始めてからは暑さがそれほど苦ではなくなりました。これもホットヨガをやってよかったことの一つです。

ヨガの先生はレッスン中に、何も考えず頭を空っぽにするとよく言っているのですが、私の頭の中は、帰ったら掃除と片付けして…、夕飯何にしよう…と雑念ばかり。つい色々と考えてしまい、いつも集中しきれないままレッスンは終わってしまいます。

無の境地には程遠いですが、楽しむことをモットーに汗を流し、これからも美味しいものを美味しくたくさん食べられるように元気でいたいと思っています。



「参考図書」
理由がわかれば心身が整う!ヨガを楽しむ教科書』 綿本 彰/著 ナツメ社 2022.7 請求記号:ケア/M498.3/ワ 資料コード:612284548

効かせるヨガの教科書』中村 尚人/著 主婦の友社 2021.7 請求記号:498.3/ナ 資料コード:211182650


09:00
2025/03/30

卒業式の歌から

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
3月といえば卒業シーズンですね。
ご卒業される皆様、おめでとうございます。

唐突ですが昭和世代の卒業式の歌といえば「蛍の光」と「仰げば尊し」が一般的だったように思います。
では最近は何でしょうか、とインターネットで調べてみると、そこには多様な曲が並んでいました。
学校あるいは世代や年代などの事柄が卒業式で使われる曲に反映されるようです。
また、その時の流行によっても変わるらしく数年前は定番だった曲が、数年経つとまた別の曲に代わっている、というパターンもある模様です。
そして、歌だけではなく卒業式そのものの雰囲気も学校によって多様化しているそうです。

個人的には、卒業式といえば厳かな雰囲気の中で粛々と進んでいたイメージがありますが、世代が進むにつれて和やかであったり賑やかな雰囲気が多い傾向となっているとのこと。
もしかしたら卒業式の雰囲気作りは、練習に使う時間数が限られているという事情も関係しているのかもしれません。

ところで卒業式の練習をすることで少しずつ卒業への気持ちを実感するようになり、実際に卒業式の日を迎えることで感傷的な気持ちを抱く方も多いことと思われます。
たとえどのような雰囲気であったとしても、お世話になった先生方や学校生活を共にしたクラスメイトと別れて各々の道を歩き出す気持ちは、卒業式ならではの独特なものではないでしょうか。

そして別れには新たな出会いの可能性が含まれています。
特に春は出会いと別れの季節と言われるほどです。
近年は学校や職場だけではなく、より多くの出会いの機会が待っていることでしょう。
どうぞ良い出会いにあふれますように。


参考資料
請求記号:C7CF/サ/
資料コード:630312954


09:39
2025/02/15

涙の数だけ

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者

 先日、スイミングクラブに通っている子どもの進級テストを見に行きました。

 

 100mメドレーのタイムトライアルなので、基準タイム内に泳ぎきらないと合格になりません。春から何度もチャレンジしてきて、最初は100メートル泳ぎきるのも一苦労だったのが、少しずつ速く泳げるようになってきていました。前回のテストでは10秒も縮まって、とうとうゴールが見えそうなタイムまで近づき、喜んでいた子ども。

「次は絶対受かるよ!見ててね!」と自信満々に言うので、一緒についていきテストを見守ることにしました。

 

 結果は。。

 

 プールから帰ってきて、何かずっとこらえている様子の子ども。そのうちに、すーっと涙が頬を伝いました。まだこらえて、何も言いません。私も黙ってしばらく頭を撫でていました。

 

 「2秒しか、縮まらなかった。。」ぽつりと話し始めました。

結果、合格タイムまであと数秒だったのですが、受からなかったことよりもタイムが少ししか縮まらなかったことが悔しかったようです。子どもの中では、全力で取り組んで前回くらいタイムを縮めよう、そうすれば合格できる、という作戦だったのでしょう。

ただ、ただ、静かに流す、その悔し涙が私はとても美しいと思いました。

 

 赤ちゃんや幼児の時のような、「出来ないー、もうやだー。」の涙とちがい、自分の目標に向かって試行錯誤し、悔し涙を流す子どもを見てとても成長を感じ、見守っている私自身もじわりと暖かいものが目に溜まりました。

 

 大人になりただ日々の忙しさに翻弄されているうちに、こういう美しい悔し涙を流す事もなくなってしまいました。これからどんどん成長していく子どもたち、まだこの先こういう涙を流す機会がたくさんあるでしょう。羨ましい限りです。親としては、その成長の断片を少し垣間見て、暖かく見守っていきたいと思いました。




09:00
2025/01/20

矢継ぎ早に広がる世界

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
 ここ一年ほどを振り返ってみると、いろいろな場所に足を運んでいました。

 舞台を観に行ったり、謎解きのイベントに赴いたり、公開収録、ライブ、ミュージアム等々。

 小さい頃見ていたアニメの記念展示というのもありまして、百貨店で催事場の一角がその場にあてがわれていました。
設定資料や当時のアニメの映像が公開されており、懐かしさに大興奮でした。とりわけ印象に残っているのが、会場出口に設置されていた来場者が一言書き込めるコーナーです。わー、こんなに熱い思いを持った人たちがいたんだ、と驚かされました。

 当時、田舎の片隅でひっそりとその作品に夢中になっていた私は、周りに共有できる人もあまりいなくて、情熱を持て余しているくらいでした。
が、同志はたくさんいたのです!

 今では、インターネットにより、世の中の反響というものが見えやすくなってきました。SNSを介せば、個人の意見を知ることも出来ますし、面識がなくともやり取りが可能になりました。逆に、様々な意見に振り回されることも多くなってきたように思います。

 小さかった頃の私は、自分なりのやり方で、好きだという気持ちを膨らませていました。手に入れられた情報やグッズも、どれほど大切にしていたことか。

 それが、今やどうでしょう。コンテンツの多さに対して、自分の余白が狭すぎる!読みたいものも、観たいものも、聴きたいものも絶えず流れ込んできます。旧作だろうと、新作だろうと!

 他の人の動向も気になり、行ける限りは行き、手が届くものは手に入れねば損なのではないかという、よくわからない焦燥に駆られたりもします。
 そのためここ最近、足を運ぶ場所も増えていたのです。ライブに行ったり、イベントに行ったりと、応援している方々もいます。配信は連日のようにされ、グッズは増え続け、無料の部分だけでこんなにも!と、供給は止みません。

 日々の糧です。
 ありがたい。ありがたいのですが、なにぶん、おのれの財力と時間と体力と気力が追いつきません。

 確かに、今好きなものは、インターネットという恩恵がなければ好きになっていなかった部分も大きいのですが……。
 消化しきれないものは溜まる一方です。あのアニメ作品が好きだった頃の自分から見てみると、随分遠くまで来てしまいました。今一度、現実世界で手の届くものを大切にしてみようかしら。あの頃を思い出して。
 
 しかし、働いている場所が場所なので、読みたい本は際限なく増えてゆきます。
日々、業務をこなしていく中で目に入るそばから、読みたくなります。
積読は厚さを増し、読みたい本のリストは長くなるばかり。

 止めどなき欲。如何せん。

【資料紹介】
・タイトル:『きいろいばけつ』 
 責任表示:もりやま みやこ 
 請求記号:91Y/モ 
 資料コード:610217368

・タイトル:『ビブリオフォリア・ラプソディ あるいは本と本の間の旅』 
 責任表示:高野 史緒 
 請求記号:913.6/タ 
 資料コード:612402427

コラムを書く中で思い浮かんだ本です。


09:00
2025/01/10

イチオシグッズ

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
新しい年がスタートしましたね。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

先日、『今年イチオシの読書グッズ』って何かありましたか?という記事が目にとまりました。

みなさんはどんな読書グッズをお使いですか?

私が使用しているのは、読書クリップ、ステンドグラス風しおり、読書記録ノート、そしてイチオシが文庫袋です。

この文庫袋は、京都を訪れた際に一目惚れして購入しました。
生地がしっかりしているので、かばんの中で表紙やページが折れたりすることもなく、またなんといっても袋に描かれている絵がかわいい❢
京都に工房があると知り、次回はそちらに足を運んでみたいと思っています。

そして、今、探しているのが読書記録ノート。

現在は、お気に入りの柄のノートに、完読した日付、書名、著者名、出版社名、あらすじや簡単な感想を羅列しているのですが、あとから読み返したり記憶をたどりたい時にちょっぴり、いや、かなり不便なのです。

工夫して読書記録をつければよいのですが、いい方法がみつからず⋯。
最初から振り返りやすい体裁が整っているノートだと見返しやすく、書くのもより楽しみかなと。

今年はお気に入りグッズを手に、ブックカフェで思う存分読書にふけるのが夢です。

ネットで検索すればさまざまなグッズがありますが、実際に使われている方の声を参考にするのが一番❢

みなさん、おすすめのイチオシ読書グッズがありましたら、ぜひ教えてくださいね。



09:00
2024/12/30

最前列マジック

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者

某日。初めて2.5次元の舞台を観に行きました。

某男子アイドル育成ゲームの推しのキャラクターの「彼」が主役の舞台で、同じ「彼」を推している友人と行きました。(いろいろ勘案して全て某です。)
1回目は自分でチケットを取った最後列端っこ。
2回目は友人が取った最前列ど真ん中。
3回目は配信。

観に行く前。私はあの麗しいキャラクターを人間が再現できると思っていませんでした。美しいイラストや、アニメ、2Dモデル、立体になっても3Dモデルでしか見た事がなく、そういう「もの」だったので、それを人間がやるってどうなのよ…と思っていました。ポスターを見てもあまりピンときませんでしたし、遠くから見ればそれらしく見えるのかなぁ…などと考えておりました。

私が浅はかでした。
最前列で観た時が一番リアルに「彼」でした。動いている姿が圧倒的に「彼」でした。というか、「彼」以上に「彼」でした。動揺するほど「彼」そのままでした。下瞼のキラキラが瞳をキラキラ輝かせ、それが「彼」全体をも輝かせ、指先からつま先の動きまで「彼」そのもの。顔のしかめ方も眉の動かし方も目線の動かし方も「彼」そのもの。とても嬉しいくせに全く嬉しくないという表情をするのも「彼」そのもの。その上「彼」はキャラクターなので声優さんがいるのですが、演じてくださった方はその声優さんではないのに、同じ声で同じ歌い方…
食べ物を食べるシーンでは本当に食べていると思い込み(配信でよく見たら食べていなかった…)、苦悩するシーンでは一緒に苦悩し、喜びあふれるシーンでは一緒に喜び…

こんなにも世界に引き込まれたのは初めてでした。
役者さんって…本当にすごいなぁ…と思いました。

極端な性格のキャラクター設定を観客以上に理解し、それを表現できるだけの技量があるという事…この役者さんはどんなに「彼」を研究してくださったのかと思うと、とても嬉しかった。私の推しの「彼」を私以上に研究してくださって、その持てる技量の全てをつぎ込んでくださった事が本当に嬉しかったのです。
という事で、すっかり最前列のマジックにかかって帰ってきました。
楽しい観劇でした。


文章を書くのに参考にした本
私(わたし)を伝える文章作法』 森下育彦/著 筑摩書房
「好き」を言語化する技術』 三宅香帆/著 ディスカヴァー・トゥエンティワン



09:00
2024/12/10

50年越しの宿題提出

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
 小さい頃に読んでもらったけど、タイトルもあらすじも覚えていない絵本や、表紙がとても素敵で気になっていた本はありませんか?

 今から50年以上前、田舎の小学生だった私にとって学校の図書室は特別な場所でした。今のようにゲームや遊びの選択肢がなかったからだけではなく、やはり本が大好きだったからでしょう。6年生のある日、入り口に近い高学年エリアの高い棚に「肥後の石工」と書かれた本を見つけました。「肥後」も「石工」もよく意味が分かりませんでしたが、何だかその硬いタイトルに見過ごしてはいけないような力を感じました。「次はこれを読んでみよう」と思いながらそのまま素通りしてしまったのは、卒業間近できっと気ぜわしかったからでしょう。

 でも、中学生になっても高校生になっても社会人になっても、あの「肥後の石工」という本のタイトルは忘れられなかったのです。
「小学校の図書室のあの場所にあったなぁ…」「どんな内容だったんだろう…」。宿題なんか平気で忘れる子だったのに、その宿題だけはいつまでも心に引っかかって忘れられません。

 ようやく「何とかしよう」と思ったのは、2016年に発生した熊本地震がきっかけでした。熊本城を始め震災で傷ついた多くの建物と一緒に報道された益城町の通潤橋(つうじゅんきょう)。江戸時代「肥後の石工」と呼ばれた技能集団が各地で見事なめがね橋を構築した、そのひとつだと。

 やっと重い腰を上げました。図書館のHPから「肥後の石工」を検索し予約して届いたのは岩波少年文庫。もちろん50年前のあの装幀ではありません。
でも一気読みして、やっと胸のつかえが取れました。
「こういうストーリーだったんだ!」

 「肥後の石工」が出版されたのは1965年。日本児童文学者協会賞、国際アンデルセン賞国内賞など数々の賞を受賞しているそうです。今読んでみても大人の鑑賞にも耐える力強い作品です。

 作品の内容ももちろんですが、一番満足したのは50年前のあの日に残してきた宿題をやっと片付けたという達成感。

 皆さんにも「大事なことではないけれど気にかかったままになっている」というものがありませんか?もしそれが本にまつわることなら、どうぞお近くの図書館カウンターにおいでください。ほんのちょっとしたヒントからでも、スタッフが一緒にお探ししてみますよ。  

肥後の石工」 今西祐行作 2001年 岩波書店 岩波少年文庫
資料コード:611234274
請求記号:G913/イ

09:00
2024/11/23

ロードレース

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
この夏、人生で初めてロードレースに参加しました。
きっかけは中学生の娘の「お母さん、一緒に3km走ろうよ!」の一言。
昨年、娘は小学生の部の3km、夫は一般の部で10km。
私は荷物係兼応援係でエントリーせず。
それより前も娘と夫は親子の部で大会に出たことはありますが、私は荷物係兼応援係。

今回、娘に誘われたものの、エントリーはギリギリまで迷いました。
長距離を走るのは学生の時の体育の授業以来!?というくらい久しぶりで、運動とは無縁の人生。
昨年10kmを走った夫は、高低差が激しく、平坦なところがほとんどないコースがキツすぎて「今年は出ない」と決めてましたが、娘の「3人で出よう!」の声に「こんなことを言ってくれるのは今だけかも…」と、根負けしました。
ただし、娘には「夏休みの宿題をやること」という条件付きで。

「断トツビリは避けたい」と思って、夏休みに娘と夫と近所を走ること数回。
娘と夫にはあっという間に置いて行かれ、暑さもあってか思っていた以上に自分が走れないことがわかりました。
近所もそれなりに高低差のあるコースですが、娘の「大会のコースは、もっと高低差がキツイよ。平坦なところはほとんどないよ。」の声に絶望し、「断トツビリでもいい。登り坂は無理せず歩く。」と開き直って走ったら、大会ではまさかの6位入賞!
人生で初めて両手を挙げてゴールテープを切り、ビギナーズラックやランナーズハイを身をもって知りました。
そしてゴールした後に食べたキュウリやスイカのおいしかったこと!
途中、十数年ぶりに履いたランニングシューズの靴底が片方ずつ剥がれるアクシデントもありましたが、それはそれで話のネタになりました。
また、途中で娘に追いつき、話したり励ましあいながら並走するも、余力の残っていた私は最後の最後に娘を追い抜き、大人気ない・空気を読めてなかったのでは…と、少し反省もしました。
それでも娘は病み上がりながら中学生の部で5位入賞!よく頑張ったと思います。

「これからは趣味で走ろうかな?また大会にも出ようかな?」と思ってランニングシューズを新調しましたが、「暑いから…」「天気が悪いから…」「疲れてるから…」と、自分に言い訳すること数ヶ月。
大会への出場も、迷ってるうちにエントリーが締め切られてました。
結局、大会に出場どころか一度も走ってない…という状況ですが、まずは近所を走るところから始めたいと思います。


09:00
2024/11/10

収穫のとき

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ミカンが好きです。
ポピュラーなミカンの基本ともいえる温州ミカンももちろん好きですが、我が家の一番人気は「せとか」です。

せとかは「清見オレンジ」「マーコット」「アンコール」という3週の柑橘を交配して誕生した果物です。3種の柑橘がベースなので甘く、香り高く、鮮やかなオレンジ色が美しいミカンです。ズボラ者ばかりの我が家では皮も袋も薄く、手で皮を剥くだけで食べられる点も高評価です。

もう10年くらいにはなるでしょうか?園芸店の果樹苗売り場でせとかの苗を見つけ、購入しましたが、何度春を迎えても蕾すらつけない状態が続いていました。ミカンの北限はじわじわと北上していますが、ここ多摩丘陵の地はやはり気温が低いのでしょうか?それとも成長がゆっくりなのでしょうか?

苦節10数年、昨年、とうとう白い花が咲きました。花からは柑橘系の爽やかさとフローラル系の優しく華やかな香りがしました。花が散った後は親指の先ほどの小さな緑色の実がなりました。次の早春にはせとかが食べられるかもと期待が高まります。

順調に大きくなる実を見守り続け、10月になったときにはたと気づきました。せとかの実は人間だけでなく、鳥にも大人気ではないだろうか?きっと空から鳥たちが我が家のせとかを狙っているに違いない、今までは香り高い葉っぱに集まる虫たちしか気にかけていませんでしたが、新たに対策を考えなくてはなりません。早速防鳥ネットを注文しました。

ネットをかけて一安心とお思いでしょうが、油断はなりません。いかなる手段を使うのか、気づくとこっそりとこちらからは見えない場所が嘴で突かれています。その度、注意深く木を観察し、ネットの微調整をします。

こうして攻防を続けること数ヶ月、鮮やかなオレンジ色のせとかを10数個収穫することができました。大きさもお店で売っているものと遜色ありません。自家栽培したせとかは甘くて美味しくてジューシーで……大変幸せなお味がいたしました。

収穫が遅かったせいか、今年の春、またもや、せとかは花を咲かせませんでした。新たな挑戦の始まりです。もっと研究と工夫を重ねて安定した収穫を目指したいと、密かに拳を握る私なのでした。
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