久しぶりに天ぷらが食べたくなったので、エビとサツマイモを買って来ました。
エビの殻をむき、お芋を短冊に切り、野菜室にあったピーマン、まいたけも準備しました。
ほかに揚げる物はないかなと探していたところ、湿気た海苔が目につきました。
いつでもおにぎりに巻けるよう、焼き海苔を切って缶に入れておいたのです。
海苔を揚げるとどうなるのか、そのとき頭の中でスイッチが入りました。
もしや、素揚げをして塩を振れば、韓国海苔のようにおいしいかも。
早速揚げてみました。
サラダ油にゴマ油を混ぜ熱し、菜箸を油の中に入れていると気泡が出てきました。
八つ切りにした海苔を1枚、そのまま投入。
じゅっ、という一音がして少し縮れたものの、気泡はあまり出ず、油に浮かんでいます。
あれ、これでいいのかなと不安なまま引き上げ、トレイに載せ塩を振りました。
恐る恐る口に運ぶと、まだ熱いぱりぱりの韓国海苔の味がします。
感激です。
欲が出て、湿気た海苔を順々に油へ放り込みました。
次はもっとおいしく、などと調子に乗って1、2度ひっくり返しながら揚げ、
塩を振りかけ、たくさんの揚げ海苔が出来上がりました。
しかし、家族が口にすると、焦げていると言い出しました。
湿気た海苔は元々黒いので、焦げたのか海苔の色なのか見た目では分かりません。
おいしく出来たものは、私が味見をしてしまった1枚だけでした。
1週間後、夫が、たらのめを買って来ました。初物です。
たらのめと言ったら天ぷらでしょう。よし、再チャレンジです。
湿気た海苔はもうないので、新しい海苔を開けました。
火は中火の弱火にし、菜箸から気泡が出てきたら、そっと1枚投入。
じゅっ、といい音がしてすぐに引き上げました。
ほんの数秒でぱりっと揚がり、まだ海苔の色がしています。
以前のような黒ではありません。
塩を振りかけ、口に運ぶと、熱いぱりぱりのあの味がしました。
よっしゃ、これだ。
今回は揚げた海苔すべてが、おいしく出来上がりました。
もちろん、たらのめもおいしくいただきました。
春の香りがしました。
ただ、あっという間に家族に食べ尽くされたものは、揚げ海苔でした。
今の季節は乾燥しているので、揚げ物のときは火の元を離れないように
お気をつけください。