東京都美術館で開催中の「大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史」を
見に行ってきました。
大英博物館は世界最大の博物館のひとつで、収蔵品数は約700万点。
古今東西あらゆる美術品、工芸品、書籍が集まる場所として有名です。
1日では見て回れないほどの広さと数を誇る博物館です。
貧乏性の私は、上野へ行くと、ついつい美術館や博物館の「はしご」を
してしまい、優雅にランチを挟んだり、カフェで今見てきたものを思い返したり…
ということが出来ず、疲れ果てて帰宅するといことが多いのですが、今回は
相手(?)が大英博物館ということもあり、ここ1か所に絞っての見学にしました。
今回の展覧会でおもしろいな、と感じたのは、約700万点もある収蔵品から100点を
選び出す方法です。200万年前から現代にいたるまでの人類が作り出してきた「モノ」を
抽出し、そこから創造の歴史を探っていこうというコンセプトで選ばれています。
ですので、同じぐらいの時代にまったく違う場所で似たような物が作られていたり、
時代によって変化し、形は変わっても現在も使い続けられている物があったりと、
見る人の興味や関心、気になったキーワードで美術品がつながっていく感じの展示方法です。
たくさんの収蔵品ではなく100点という限られた数だからこそ、その間にある200万年という
時間や地球規模の地理的な隔たり、信仰や社会背景など、見る側が持っている知識で補いつつ、
その品物の真価を考えていく展示のされ方だなと感じました。
きっと見た人それぞれが違う発見のある展覧会なのではないでしょうか。
6月末まで開催中なので、晴れでも雨でも楽しめるお出かけ案のひとつとしておすすめです。
100点だけでは物足りない方には、図書館の資料でたくさんの収蔵品を見るのをお勧めします。
写真の豊富な資料、DVDもありますので、ご利用ください。
【図書】『NHK大英博物館』1~6巻 日本放送出版協会『大英博物館―比類なき「美と知の殿堂」』 新人物往来社『たけしの大英博物館見聞録』 ビートたけし/著 新潮社 【DVD】 「2時間で回る大英博物館」 「知られざる大英博物館」1~3巻