ちょっとした用事を済ませて品川駅に戻ると、ちょうどお昼時。
何か美味しいものでも食べようと、鉄道の路線図を眺めます。
新宿まで戻ってもいいし、新橋や神田のあたりにもいい店がありそう。
いや、もう少し足を伸ばして、赤羽とか北千住で昼から一杯飲むのはどうかな。
東京モノレールで羽田空港まで行き、飛行機を見ながら空弁を食べるのもありかも。
そういえば、以前一緒に働いていた方から、蒲田に美味しい餃子のお店がある、
というお話をうかがったことがあったなあ。
蒲田といえば、品川駅からたった3駅の近さ。
店名など詳しいことは知らないけれど、なんとかなるだろうと
JR京浜東北線に乗ること約10分、蒲田駅に到着しました。
まずは、区役所近くの大田区立蒲田駅前図書館へ行き、蒲田の「餃子事情」について、
情報収集を開始。すると、人気の高いお店が3店あり、それぞれが駅周辺に何店かずつ
店舗を展開しているらしい、ということがわかってきました。地図を見ると、駅前図書館の
すぐ隣にも、人気の3店のうちの一つがあるようです。
「せっかくなので、3店とも味わってみよう」ということで、まずは京急蒲田駅方面へ。
しばらく歩くと、駅近くの商店街の中に、能楽師の方の名字を連想させる看板を発見。
お店に入ると、ちょうど一番忙しい時間帯らしく、繁盛しているお店ならではの活気に
味への期待が大いに高まります。
早速、「羽根付き焼き餃子(6個)」と「水餃子(10個)」を注文。
テーブルに置かれた冷たい中国茶で一息つく間もなく運ばれてきた餃子は、
弾力性のある厚手の皮の中に、肉汁がたっぷり入っていて、中身の具にも
とてもいい味が付いています。水餃子は思い浮かべていたイメージとは違って、
お湯から出された状態でお皿に並べられています。焼き餃子には、薄い羽根
(薄力粉+水が、油でこんがり揚がっている?)が周りについています。
テーブルには、お酢、ラー油、醤油もありますし、水餃子には特製のつけダレも
添えられているのですが、餃子そのものの味を楽しみたくて、なにもつけずに
全部食べました。
かなりお腹いっぱいになったので、この日の餃子店巡りは終了です。
蒲田にはこれからも、餃子を食べに時々訪れることになるでしょう。
ちなみに蛇足ですが、餃子の羽根はなんのために付けられているのかについて
疑問に感じたので、幾つか仮説をたててみました。
(仮説1)柔らかい餃子と、カリッとした羽根の食感の違いを楽しむため?
(仮説2)ごはんの「おこげ」のように、失敗一歩手前の美味しさを楽しむため?
(仮説3)餃子全体を大きく見せて、ちょっと得した気分になるための演出?
(仮説4)こぼれた肉汁を吸わせて、餃子の全てを味わい尽くすためのアイテム?
(仮説5)餃子同士を羽根で固定し、お皿に綺麗に盛り付けるのに役立つ?
やはり、一人で考えていてもわからないので、図書館の本で調べることにします。
「正解を知っているよ!」という方、ぜひご教示ください。
(おすすめ餃子本)『絶品!おうち餃子』 夏梅美智子 河出書房新社 2011 (D596/ナ)『家族をつなぐ餃子の時間』 ウー ウェン 高橋書店 2003 (D596/ウ)