タイトル:『宇宙戦争』
監督:D7BA/ウ資料番号:630110663請求記号:D7BA/ウ先日、以前から興味があったもののなかなか観ることができなかった映画を観る機会が訪れました。
2005年に公開された「宇宙戦争(2005年)」、SFの古典とも称されている同名の小説を原作にしたSF映画です。
物語はある男性の視点から始まります。
男性の家族構成が少しずつ明らかになっていく中、雷のような謎の現象によって突如破壊される日常。
初めは落雷と思われていたそれらの現象が実は…という展開の中、群集心理や極限状態を描き出している作品です。
集団パニック映画という訳ではなく、あくまで主人公の視点から物事が進んでいきます。
その為か、主人公の男性とその家族に関する描写が比較的多い印象を受けました。
個人的には物語終盤の2つのシーンが心に残りました。
どちらのシーンも主人公が、ある決断を迫られるシーンです。
一つ目のシーンでは、親子の絆に関わる出来事が発生し、子どもたちが窮地に陥ります。
子どもたちは各人が離れた場所にいて、彼らを助けられる存在は主人公一人だけ。
どちらを選ぶか、またその手を伸ばすのであれば、救済方法も同時に考えなければならない切迫した状況です。
「もし自分だったらどうするか」と考えさせられました。
二つ目は主人公が「選択」を迫られるシーンです。
ふとしたきっかけにより主人公親子はある男性との交流を始めました。
その男性に最初からあった違和感は次第に膨れ上がり、とうとう決定的な出来事へと繋がります。
放っておいたら主人公親子にも確実に危機をもたらすであろう男性の言動を見逃すわけにはいかない主人公。
まさに「やむにやまれぬ」選択を採ったと自分を納得させることしかできないと思いました。
特に後者のシーンは、もしも実際の出来事だったと仮定した際、日常に平穏が戻ったふとした瞬間に思い出してしまうようなリアルさを感じました。