| 2010/03/17 | 地域の魅力づくり 応援します 多摩学の薦め | | by 図書館スタッフ |
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「武蔵野の向ノ岡の草なれば 根を尋ねても哀れとぞ思う」 小野小町
平安時代の6歌仙のひとり小野小町(というより、世界三大美女といったほうが有名でしょうか)
が多摩を訪れて詠った句があります。
中央図書館から聖蹟桜ヶ丘方面に向かって自転車で5分ほどの所
(多摩市連光寺内向の岡交差点近く)にこの碑文はあります。
いにしえの頃より、多摩の地は肝要な場所でした。
多摩川の向こう側には律令国家の時代の武蔵国府(府中市)があったり、歴史を感じるエリアです。
「赤駒を山野に放し捕りかにて 多摩の横山徒歩ゆか遣らむ」 防人の妻
万葉集の句で、防人に出た夫の安全を気遣って詠んだ句もあります。
稲城のエリアにも、数々の歴史・伝統があります。かくいう私も平尾で育った悪餓鬼で、
稲城第五小(現平尾小)5年の頃、近くの山で縄文式土器の破片を発見した時のこと。
縄文式土器は、掘れば掘るほど状態の良い大きな破片が出てくることから、
1mくらいの穴を掘ってしまい、教育委員会に叱られたという苦い経験があります。
また、フィクションの世界ですが、「日輪の遺産」
(浅田次郎著:十数年前まで稲城に在住していました)は、
米軍多摩サービス補助施設(中央図書館より徒歩10分)が舞台となった悲しい小説です。
(地域で聞き取り等して作成した初期の頃の作品です)
中央図書館にも、稲城に関する新聞記事や多摩地域の郷土資料を収集しております。
現在「~稲城市~桜の名所はこちら」と、市内の春の訪れを感じるエリアを紹介しております。
稲城エリアだけではなく、多摩地域の一機関として、
京王線沿線7市図書館連携など広域自治体としてのサービス展開を進めております。
昨年、私もなんとか多摩・武蔵野検定に合格し、地域を研究する面白さに目覚めた所です。
(図書館には、多摩・武蔵野検定模擬問題集など楽しく勉強できる資料や
検定に合格したスタッフを取り揃えております。)
今年の多摩・武蔵野検定の日程は未定だそうですが、
高度な知識レベルを問う多摩・武蔵野マスター1級検定がいよいよ始まるそうです。
ご当地検定が盛んなこの頃ですが、多摩大好き人間が多く誕生することを支援してまいります。