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2013/07/05

スタッフのおすすめ本!(7月)

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館スタッフ
書名:シャトゥーン ヒグマの森
著 者 :増田俊成
出版社 :宝島社
請求記号:913.6/マ

 
パニック系の映画が割と好きです。
ある時は巨大ザメが、またある時は大きな蛇が、地球外生命体が、謎の殺人鬼が、ゾンビが、
次から次へと人間に襲いかかるスリリングな展開。
荒唐無稽であっても、見終わった後に残るのが、「水の近くは結構危ない」とか、
「ヒステリーを起こす人は割と早めにやられる」とかいう大して役に立たなそうな教訓(?)であっても、
頭をからっぽにして、目の前に繰り広げられる恐怖にただただ没頭できる時間が、
不思議と私の中の何かをリフレッシュしてくれるようです。
 
そんなパニック映画の小説版、のようなこの本。
舞台となるのは、神奈川県の広さにも匹敵する北海道の大樹海。
その土地の研究林を管理している鳥類学者のもとに、ともに年末年始を過ごそうと、
彼の研究仲間や家族が集まります。しかし、そこに逃げ込んできたのは、冬眠しそびれ、
穴もたずとなった凶暴なヒグマ=シャトゥーンに仲間を襲われた密猟者。
外部との交信手段を失い孤立した彼らに、人の味を覚えた飢えたヒグマが襲いかかります。
 
とにかくとにかく、このヒグマが、獰猛で狡猾で恐ろしい…。
この作品は『このミステリーがすごい!』大賞の優秀賞受賞作なのですが、
ミステリー的要素は、ヒグマへの恐怖の前にやや霞んでいるような気もします。
生きたままヒグマに食べられる描写はかなり凄惨で、苦手な方はちょっとキツイかも。
けれど、読み始めたらきっと、時には眉を顰め、時には本を閉じて気持ちを落ち着けながらも、
一気に最後まで読み止らないこと必至です。
 
そして、読み終わった頃には、熊に対する見方が変わっているかもしれません。
私は、もう無邪気な気持ちで『森のくまさん』を歌うことは出来なそうですし、
クマ牧場の映像(クマ達が、おねだりしているといわれるポーズをとって、
立ち上がりながら愛嬌を振りまいている)も、
「あんな風にかわい子ぶっているが、隙あらば逃走して襲ってやろうと考えているのではないか」
と疑わずにはいられません。
民家などにクマが来たニュースにも、以前は「何も射殺しなくても…」と思っていたのですが、
今では、万が一を考えたら射殺もやむなしと考えるようになりました。
クマをかわいいと感じる日は、もう二度とないかもしれません。
 
ちなみにこの作品。
お名前が一文字違うのですが、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』
と同じ方が書かれたものです。よく似た作家名だと思っていたのですが、同一人物と知ってびっくり。
物を書く人の知識の広さ・深さには改めて感嘆させられます。
 
暑く寝苦しい夏の夜。
そんな夜にぜひオススメの一冊です。 
 


書名:ネコはどうしてわがままか
著者:日高敏隆
出版社:法研
請求記号:480.4/ヒ 

 
この本は動物行動学の本です。そう言うと難しく感じるかもしれません。
しかしだれもが子供のころ一度は読んだことがあるファーブル昆虫記のように、
身近で日常的な観察を通して、
動物や昆虫等が見せる行動の不思議さや面白さを気付かせてくれるエッセー集です。
著者の日高敏隆さんは動物行動学者として有名な方で、
この分野の古典であるコンラートローレンツの『ソロモンの指輪』の訳者でもあります。
 
本の前半は、先にも書いたように、
身近に出会う様々な生き物たちの行動や機能の意味を解き明かしてくれるのですが、
普段なにげなく接している生き物たちの行動、
例えばセミは何のためにあんなにうるさく鳴いているのか、
カマキリはなぜ秋のうちに雪に埋もれない高さを予測して産卵する場所を決めるのか、
ネコの勝手な行動は、人間を何だと思っているからなのか、等々。
なるほどと思う理由が分かっている(分かっているように見える?)場合も多いですが、
いまだに人間には想像もつかない能力の存在を示しているかもしれない場合もあり、
興味は尽きません。
 
後半の章は、「すねる」「きどる」「迷う」といった、人間に普通に表れる行動パターンが、
動物にも表れる場合を紹介し、その理由を解説してくれます。
これを読むと、一見複雑に見える人間の行動も、
本質は動物のそれとあまり変わらないことが良くわかります。
これは動物行動学が私達自身を知る上で、重要な学問分野であることを気付かせてくれます。
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