今年の夏は梅雨明けが早く、とりわけ暑く感じませんでしたか?
観測史上4番目に暑い年だったということですが、夏が終わりに近づく今、
私は夏バテの体だけではなく、お肌の方も紫外線を一杯浴びて
悲鳴をあげているのを感じます。
こんな時の私のケアは、自家製の「ドクダミ化粧水」をぱしゃぱしゃと思い切りはたくことです。
8年ぐらい前にインターネットのサイトで紹介されていたのがきっかけで作り始めてから、
ずっと使い続けています。
その効果がみられるのか、目立ち始めたシミが薄くなりました(と信じています)。
というわけで、今回はドクダミと化粧水のお話です。
私にとってドクダミは母の記憶と結びついています。
子供の頃、実家の裏庭にはたくさんのドクダミが生えており、胃腸の弱い母はよく
ドクダミを煎じた汁を飲んでいました。
興味本位で鼻をつまんで試した味は匂いに勝るとも劣らぬもので、
何十年も経った今でも強烈に残っています。
母は「早死にする」と言い続けながら88歳まで寝込むこともなく長生きしました。
母の長寿にどれだけ貢献してくれたのかは分かりませんが、ドクダミは昔から万病に効く薬草としてよく知られています。
名前の由来は、毒や痛みに効果がある「毒痛み」、特有の臭気は毒が入っている「毒溜め」からと
言われています。
江戸時代の儒学者で本草学者・貝原益軒も「わが国の馬医これを馬に用いると、十種の薬の効能があるので、十薬(じゅうやく)という」と述べており、今もジュウヤクとして日本薬局方に記載されている立派な生薬です。
化粧水として使っても効用が期待できそうです。
さて、化粧水の作り方です。
いろいろな方法がありますが、私の作り方を大まかにご紹介します。
1、ドクダミは薬効が一番ある花の咲く時期(5、6月頃)のものを採取します。
2、取ってきたドクダミは良く洗って水気を切り、容器に1/3ほどぎゅうぎゅうに入れて、
ホワイトリカーを一杯に加えます。
3、半年ぐらいつけ込むと琥珀色のきれいな色に変わり、ドクダミの匂いもアルコールの匂いも
ほとんど消えています。
小瓶にわけ少量の薬用グリセリンとヒアルロン酸の原液を加えて出来上がり。
幸い、稲城には自然がまだ残っているので、きれいなものを容易に探すことができます。
ドクダミの匂いは悪臭とも言われますが、慣れると癒しさえ感じるようになりました。
今年も仕込んでおいたドクダミ化粧水がもうすぐ出来上がります。
たくさん作って待ってくれている友人たちにお裾分けしてあげるのも、楽しみの一つです。
雑草として嫌われながら実は薬草として重用されてきたドクダミ、
化粧水として一度試してみてはいかがでしょうか。