寒い日が続くと春の訪れが待ち遠しくなります。
カタクリの花は中央図書館に近い城山公園でいち早く春を告げる花の一つです。
季節になるとよくテレビで紹介される群生地とは比べものにならない数ですが、毎年3月頃になると
薄紫色の可憐な花を咲かせます。
早春の妖精といわれているそうです。
一見シクラメンの花に似て、ひっそりとうつむき加減に咲いている姿は、しとやかで儚げな印象を受けます。
そんなカタクリの花のイメージをがらりと変える俳句をみつけました。
作者は読売新聞俳句欄でお馴染みの長谷川櫂さんです。
カタクリの花を氷上でクルクルとまわるフィギュアスケーターにたとえて歌っています。なるほど、花びらを真上に反らせて風にゆれる姿は氷上のスケーターにそっくりです。
内気な少女も視点を変えると明るく活発な少女に変身するものですね。
フィギュアスケートの有名な技の一つに、胸を反らせ片脚を後方から頭上に押し上げて、そのままクルクルとまわる“ビールマン・スピン”と呼ばれる技があります。
昨年末、「全日本フィギュアスケート選手権大会」をテレビで見ていたところ、
浅田真央選手が薄紫色のコスチュームを身につけ登場!
見事、華麗なるビールマン・スピンを決めてくれました。
その姿はまさにカタクリの花の妖精そのものでした。
私はひそかにカタクリの花を“ビールマン・スピン”と呼ぶことにしました。
イメージチェンジをしたかった?カタクリの花もきっと気に入ってくれるでしょう。
“貧乏草”などという別名を付けられてしまったハルジオンの花に比べればずっと素敵です。
カタクリの花が咲く場所は城山体験館裏の小径をのぼり、オタマが池(と勝手に呼んでいる)を少し奥に進んだ左手、山の斜面です。
3月頃になったらぜひ覗いてみてください。