先日、所用があって文京区本郷にでかけました。
その帰り1時間ほど、本郷のプチ散歩を楽しみました。
地図も持たず、地下鉄丸ノ内線「本郷三丁目」駅から
東京大学赤門に向かって歩き始めました。
なだらかな登坂を歩くこと5分ほどで東大赤門に到着。
そこから左に曲がって歩き始めました。
赤門まではビルが建ち並ぶいわゆる都会の大通りでしたが、
一歩横道に入ると、景色は一変。閑静な住宅やマンションが建ち並ぶ中、
昭和のレトロ感漂う建物が点在しているのです。
新しいマンションに挟まれるようにそこにある家。
中には人の住んでいる気配もなく、朽ち果てそうな家もありました。
大都会の中で、昭和にタイムスリップした1時間でした。
帰ってから調べてみると、文京区本郷あたり、不忍通り、春日通り、白山通り、
日本医科大前の通りを四辺にして、東大を中心にぐるりと囲んだ地域はごく一部を除いて、
第二次世界大戦の戦災をまぬがれた地区だったそうです。
戦後の復興の中、残った家々は静かに見守っていたのでしょう。
また、夏目漱石、宮沢賢治、坪内逍遙などの文豪が住んでいたことでも有名な本郷。
樋口一葉が住んでいた下宿は現在でも下宿として学生が住んでいるというのですから
おどろきです。その昔、文豪たちも同じ空をみていたのでしょうか。
彼らはどのような未来を想像して生きていたのでしょうか。
ぜひもう一度、地図を携えて訪ねてみたいと思います。
【参考文献】
『江戸・東京早まわり歴史散歩』黒田浩司 学生社
『東京の戦前 昔恋しい散歩地図』アイランズ編著 草思社