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2015/12/25

生命の進化を辿る

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館スタッフ
9月のシルバーウィーク最終日、上野の国立科学博物館にいってきました。
お目当ては「特別展 生命大躍進 脊椎動物のたどった道」です。

地球上の生命の誕生から人類までの進化の歴史を、大きく4つに区切られたブースの中で
説明の書かれたパネルと硝子ケースに入れられた化石や模型で紹介しているのですが、
さすがにシルバーウィーク!大勢のお客さんで混雑していてなかなか前に進みません。
仕方なく最前列のコースは早々にあきらめ、一歩引いた場所からパネルを読んだり
さっと隙間から化石を眺めたりしました。
周りは家族連れも夫婦も友人同士もカップルも、皆ゆっくり説明を読んで写真を撮ったり、
あれこれと話したり。熱心にメモを取っている人や化石をスケッチする子供までいて、
何十億年も昔の地球の生命の姿に興味をもっている人がこんなにたくさんいるんだなあと、
なんだか不思議な気持ちになりました。

化石はどれも肉眼でくっきりはっきりみえるほど生き物の姿がそのまま残っていて、
まるで作り物のようでした。三葉虫やアンモナイトの触れる化石にべたべたさわっても、
うーん、これが何億年前は生きて動いていたとはあまり信じられません。
展示物の中でも特に見たかった、約5億4000万年前のカンブリア紀の生き物たちは
実にユニークで群をぬいてヘンテコでした。
例えば目が五個で、口はにょろんと象の鼻のようにのびているオパビニア。
全身棘だらけで、一昔前まで上下も前後も間違えて考えられていたというハルキゲニア。
ワクワクしながら近づくと、他の生物も含めみんな実物はほんの数センチしかなくてビックリ。
でもやはり鮮明に姿の残されている化石に感動しました。

意外と小さいんだねなどと友人と話していると、次のブースの入口で全長2メートルもの
ウミサソリの化石がお出迎え。こちらはものすごく大きくて、思わず声がでてしまうくらいでした。
このウミサソリとそれを捕食するダンクルオステウス(巨大な魚類)との迫力満点の実物大模型を
見つつパネルを読みながらさらに進むと、今度はやっと恐竜の時代へ。
ヘンテコなカンブリア紀の生物を見続けた後の恐竜はなぜかほっとしました。
恐竜たちの展示スペースは人の流れもスムーズで、ああ、トリケラトプスだティラノサウルスだ
知ってる知ってる、とサッサと先に進んでしまいました。現代人にとって恐竜は思ったより身近で
馴染みのある存在なのかもしれません(とはいえ貴重なことには変わりないですが)。

恐竜が絶滅した後の哺乳類から霊長類、猿人…とだんだんと展示の終盤に近づくにつれ、
これだけの多種多様な資料を各国から集めて、保存して、整理して、見やすいように展示して…
という開催側の努力に関心が向いていきました。
きっと大変だけどこういう仕事ってやりがいあって楽しそう、と友人と話しながら
人類までの進化を見届け、終始楽しく大満足で見学を終えました。
学生時代以来の本格的で濃厚な生物の授業、少しでも賢くなったら嬉しいです。

ちなみに最後におみやげの買える展覧会オリジナルショップがあったのですが、
そこにどんと置かれたウミサソリの2.2m実物大ぬいぐるみ、お値段なんと30万円でした。
結局売れたのかどうか気になるところです。

○本の紹介○
『国立科学博物館のひみつ』
成毛眞/著 ブックマン社 (406.9/ナ)

『図説カンブリアンモンスター図鑑 カンブリア爆発の不思議な生き物たち』
千崎達也/文・絵 秀和システム (457.8/セ)
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