| 2009/05/11 | スギナの季節は春の終わり | | by 図書館スタッフ |
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春になると今まで寒かったのが暖かくなり、過しやすくなるためか、
普段なら絶対にしないようなことに挑戦したくなってしまうものではないでしょうか。
そして、その挑戦が終わったと同時に、
春も終わってしまったような気がしてしまうのは私だけでしょうか。
さて、先日ツクシはどのようにスギナになるのか、という話になりました。
ツクシというのは、あの茶色いノッポです。
スギナとは、わけあってそれが正式名称なのか調べてないのですが、
ツクシが成長して緑色になったものを私はそう呼び、ここでもそう記すことにいたします。
色以外もツクシとはまったく異なり、まさに葉っぱらしい姿をしています。
いわれてみれば、あの茶色がどのように緑の姿に変化していくのか、
私は不思議でなりませんでした。
私の推理はこうです。
ツクシはあの姿のまま枯れ、その下(根)からスギナが生えてくるのではないか、と。
なぜなら、その中間点……例えば上のほうだけ緑になったツクシ……とか
そういったものを見たことがなかったからです。
きっとその答は、調べれば本などで見つけることができるとは思います。
しかし、字で見るより、直接見たほうが記憶に残るのではないかと考え、
私は一切調べず、図書館に生えるひとつのツクシに狙いをつけました。
その日以来、私は毎日図書館に入る前や、
帰る際などにそのツクシの変化を見るようにいたしました。
1日2回も見ていますので、ツクシとスギナの中間点は、
よほど急激な変化がない限り見逃すことはありません。
これで謎が解ける、と私は喜びました。
私の予想通り、当初水々しかったツクシも、日がたつごとに水気を失い頭を垂れ、
そのままの姿で干からびつつあるようでした。
不思議なことではありますが、それに伴い私のやる気も失いつつあったのですが、
ここで諦めては水の泡、と言い聞かせ、観察を続けました。
そしてその日、事件は起こりました。
いつものようにツクシのあったところにいきましたら、どうしたことかあたり一面草が刈られ、
芝生のように大変綺麗になっていました。
綺麗なのは大変結構なことなのですが、ツクシが心配です。
慌ててツクシを探したのですが、草々総刈られ状態でしたので、
どうやらツクシも刈られたであろうことを知りました。
まさか観察結果が「刈られて消えた」ではあんまりですので、まだ草が刈られていず、
今後も刈られることのなさそうな安全地帯を選び、新たなツクシを探し始めました。
しかし、私が見向きしないうちに他のツクシ達は皆スギナへと変わり、
あたり一面総スギナ状態で、ツクシはありませんでした。
そんなわけで、私の春は終わりました。
皆様の春はまだ続いていますでしょうか?