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2025/10/20new

シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番,幻想曲ヘ短調 他

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
アーティスト: マウリツィオ・ポリーニ , ダニエレ・ポリーニ
請求記号: C7CQ/シ
資料コード: 630345347


 まだ昭和のころ、10代の私の推しは何といってもピアニストのポリーニでした。中学2年の時に、ポリーニの演奏するショパンの練習曲のレコードを買ったことがきっかけでした。

 ポリーニ様はもちろん卓越したデモーニッシュと言ってもよいほどのテクニックの持ち主ですが、しばしば彫像に例えられるように、奏でられる曲の構築が本当に素晴らしいのです。私のような素人はピアノを弾いているうちに「この曲はどうなっているの?わけわかんない」的な音楽の迷子になってしまいがち。そんな曲もポリーニ様の手にかかると、スッキリ解決、作曲家が表現したかったことはこのことかと納得し、才能の彼我を感じるのでした。

 そのポリーニ様の最後の録音は、シューベルトの18番のピアノソナタ、およびご子息ダニエレ君との幻想曲の連弾です。私はシューベルトの音楽は好きなのですが、ピアノ・ソナタ、特に後期のソナタは長大なものが多く、聴いていると途中で集中力がなくなります。これはシューベルトのせいでは決してありません。シンコペーションで心踊るリズム、和音の連打の強弱による緊迫した雰囲気、唐突な転調など変化に富んでいます。なんといってもメロディーが大変美しい!それでも今回18番のソナタを聴く前は不安がありました。曲の最後まで起きていられるかな…。

 しかし、それは杞憂に終わりました。曲の最初の静かに始まる和音の連打、しみじみとした語り口で私たちを音楽の中に誘います。その世界は穏やかで喜びに彩られ、深い悩みや苦しみもやがて平安へと導かれるのでした。私も年を経て音楽に刺激を求めるのではなく、安らぎを求めるようになったのかもしれません。

 付属のライナーノートを読んでいると、ポリーニ様の演奏会やディスコグラフィについて語られており、ラジオに齧り付いて演奏会の実況放送を聴いていたころのことを懐かしく思い出しました。

ポリーニ様は私の永遠の推しです!


09:00