今年の夏の我が家の一日は、朝日とともに動き始める小さな噴水(2階のルーフバルコニー
にしつらえてある植木鉢を利用した夫の手作り)の音で始まります。
夏の間は自宅で仕事をするため、暑さ対策には今までもいろいろな工夫をしてきましたが、
今回のはとてもお気に入りです。周りには庭から運んだ緑の植物を配し、見た目にも涼しさ
を演出しています。噴水の音が心地よく響き、こぼれ落ちる水がほどほどに植木鉢を潤し
バルコニーの床にも水が流れ、ちょっとしたミニオアシスの風情を醸し出しています。動力は
7-8センチ四方のソーラーパネルを手すりに置くというだけのもので、初期費用もわずか、
電力は太陽だけのエコ節電です。お日様がちょっとでも雲に隠れるとピタッと停止、また顔を
出すと動き出すのです。
こうして、朝、噴水の水音が聞こえ、午後や夕方の陽射しの強さに応じて噴水の高さが変わる
のを見ると、ほんの少し自然を取り入れているという感覚が味わえます。小さなパネルの作り
出してくれるエネルギーを目の当たりに見ると、時期尚早と断り続けているソーラーパネルの
取り付けを考えても良いかな、なんて思ってしまいました。
1階では、ガーデニングと暑さ対策を兼ねたゴーヤのカーテンとよしずを利用し、室内の気温を
少しでも下げるようにしています。お陰で私はエアコンをほとんどつけることなく過ごせています。
ただ、それでも他の家族にとっては堪え難い暑さのようで、ひとえにエアコンが苦手な私への
思いやりから、ひたすら我慢してくれています。
他にも消し忘れの多いトイレや洗面所の照明、冬にはキッチンの暖房マットにセンサーを取り付け
ています。弱った電池を最後まで使い切るために作ったiPod用の卓上のスピーカーボックスは、
食卓を楽しいものにしています。これらは100円ショップで買った小物や不要品を利用したお金の
かからない夫の趣味のようなもので、この先エスカレートするかもしれませんが、こういう趣味は
大歓迎です。
そういえば、今年はゴーヤのカーテンをあまり見かけません。
節電奨励の声も低くお店やレストラン、電車、いろいろな場所での冷房が元に戻ったような気が
するのは私だけでしょうか。「のど元過ぎれば・・・」、震災はたった去年のことだというのに、人は
忘れやすい動物だと思います。
電力に限らずたくさんの便利なものによって支えられている快適な生活は捨てがたいものですが、
せめて自分のできる省エネを工夫し、続けて行くよう心がけて行きたいものです。