いろいろな図書館内にあるカフェが、
雑誌で特集されるほど注目されるようになってきました。
稲城市立中央図書館にある喫茶「シュロスベルグ」も
「焼きたてパンの香りが心そそる」とご紹介いただいたことがあります。
喫茶「シュロスベルグ」という店名は、城山公園内にあるということで、
ドイツ語の城(=Schloss)と山(=berg)を合わせた造語が由来となっています。
ドイツ語、かつ造語ということで、少し覚えにくいでしょうか。
初めにこの店名を考え、提案する際に
「Shrossberg」と誤記してしまった、苦い思い出つきの店名でもあります。
覚えにくいと言えば、中高生向けの広報誌「ポルターダ」も
覚えにくいと不評だった時期がありました。
こちらの由来は「本の扉」を意味するスペイン語から。
人生を物語になぞらえたとき、中学・高校時代というのは、
まさにこれから自分の物語が始まるタイミングなのでは?ということで、
本の中身の最初のページ(=扉といいます)を誌名としました。
その「ポルターダ」を担当していた初代YAボランティアさんが、
先日、久しぶりに図書館を訪ねてくれました。
少しの時間、喫茶「シュロスベルグ」で、近況を報告し合ったのですが。
今ではもう大学生となった彼女たちは、
就職活動を気にしていたり、話題の生ハムビュッフェに行っていたり…
「大きくなって…」と感慨ひとしおでした。
このように、図書館スタッフにとっても
安らぎの場となっている喫茶「シュロスベルグ」。
残業前のひととき、大慌てで糖分補給をしたり
スタッフの誕生日に、ケーキを買ってお祝いしたこともありました。
「ついこの間まで桜を見て浮かれていたのに、
気づけばもう5月も中旬を迎えようとしています。
中央図書館の喫茶「シュロスベルグ」から見える城山公園も、
若葉が芽吹いてきたなぁ…と思っていたら、日に日に緑が深くなり、
枝ごしに見えていた空も、今では緑に覆い隠されてしまいました。
風に吹かれる枝も重さを増し、波打つ葉を見ているだけで、
ごぉーっという風の音が聞こえてきそうな日もあります。
毎日のように喫茶室の窓際の席で昼食をとっているので、
本当に一日一日、一雨一雨、緑が深くなっていく様子に驚きました」
中央図書館が開館して1年たたない頃、
初めて迎える5月に、スタッフコラムに書いた文章です。
同じ新緑の季節が、いままた巡ってきています。
あれから8年目の5月、皆さんはいま、
喫茶をどんな風に使ってくださっているでしょうか。
喫茶スタッフの話によると、紙ナプキンにさりげなく
「癒されました。ありがとう」とメッセージをくださる方もいらっしゃるとか。
城山公園の木々と同じように、喫茶シュロスベルグで過ごす何気ない時間が、
皆さんの毎日の中に根付いていてくれたら…と、願っています。
まだご利用されたことのない方は、ぜひ一度お立ち寄りください。