先日、ターシャ・チューダーの生誕100年を記念した展覧会に行ってきました。
実際に彼女が残した絵本、ガーデニング、ドールハウスなどが展示されていました。
ターシャが絵本作家であること、美しい庭のある自宅で暮らしていることなどは
知っていたのですが、実際に手作りの人形、彼女が来ていたアンティークドレス、
絵本の原画などを見て、彼女のぬくもりを感じることができました。
ターシャ・チューダーは子育てを終え、56歳のとき長年の夢だった
アメリカ・バーモント州の山奥に移り住みました。
創作活動をし、ガーデニングを楽しみ、お気に入りのコーギー犬やチャボ、山羊とともに、
生活のほとんどを手作りするシンプルなライフスタイルを続けました。
2008年に92歳でこの世を去るまで、「思うように生きる」を貫いた女性でした。
ターシャは数々のすてきな絵本を残しただけでなく、
たくさんのすてきな言葉を残しています。
私もその一つ一つの言葉に癒されたり励まされたり…。
また、彼女の絵本に描かれている世界は、ターシャの生活そのものです。
ターシャは子どもや孫たちと、クリスマスやイースターなど
さまざまな季節のイベントや、ガーデニングなどを手作りで楽しみました。
そして、すばらしい思い出を残したのです。
豊かさとは何かを改めて考えさせられました。
ターシャのようなすてきなおばあちゃんはあこがれです。
手作りの自給自足の生活を目指そうというわけではありませんが、
少しでも心が満たされる豊かな時間を過ごせるようにしたいものです。
彼女がバーモント州で新たな生活を始めたのは56歳の時、
私もまだまだこれから新しい挑戦をしてみよう。
今頃きっとターシャの庭は一面色とりどりの花で埋め尽くされていることでしょう。
それを見守る人たちの笑顔が目に浮かびます。
最後にターシャ・チューダーの言葉を一つ紹介しましょう。
「現代人は忙しすぎます。
夕方、ポーチのロッキングチェアに座って、
カモミールティーでも飲みながら、
ツグミが澄んだ声で鳴くのに耳を傾けてごらんなさい。
毎日の生活が、もっと楽しくなりますよ。」
『ターシャ・チューダーの言葉 思うとおりに歩めばいいのよ』ターシャ・チューダー/作 リチャード・W・ブラウン/写真食野 雅子/訳 2002年 メディアファクトリー(726.5/チ)