| 2013/06/10 | スタッフのおすすめ本!(6月) | | by 図書館スタッフ |
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書名:一億円もらったら
著者:赤川次郎
出版社:新潮社
請求記号:913.6/ア
一億円当たったら・・・
夢を膨らませてつい宝くじを買ってしまったりしませんか?
私も当たるはずはないと思いながらも、年末ジャンボ等を街で見かけると、
つい引き寄せられてしまいます。
一種の年末のイベントなのかな、と思いながら・・・
「一億円もらったら」
あれ、この本、何か違うような・・・?
そう、「当たったら」ではなく「もらったら」なのです。
一億円をあげる、そんな酔狂な人がいるなんて、信じられませんね。
登場人物は、その酔狂な金持ちの老紳士、その秘書、そして秘書に偶然見初められた一般人。
この一般人一人ひとりの一話完結の短編となっていて、
この本一冊で5人の使い道が描かれています。
一億円の見返りは、その使い道をすべて報告すること。
突然一億円を手にした人間が、どのような行動をとるのか。それを知ることが、
この老人の楽しみとなっているのです。
一億円を急に手にした人間・・・秘書が見つけてくるのは、必ず何か不安、問題を抱える人。
一億円を手にして、人は変わるものなのか?本性が出てしまうものなのか?
ここでの登場人物5人は、それぞれに納得のいく形を見つけます。
しっかり使い切ったものの、
彼らの根本は、一億円を手にする前後では変わっていません。
使いようによっては、とんでもない悪意に満ちた展開にもなりかねない話もあるのですが、
そうではない。そして、単なる感動の話としてだけでは終わらない。
だからこそ、読者はさわやかな読後感が残ります。
私が一億円をもらったら・・・家を買って、車を買って、旅行して・・・
いや、こんな使い道では、到底秘書は目をつけてくれないでしょうね。
夢は夢として、私は宝くじを買い続けるとしますか。
書名:ダイヤに輝く鉄おとめ
著者:矢野直美
出版社:JTBパブリッシング
請求記号:686.3 /ヤ
今回取り上げる本は、旅のお供としてお馴染みの『JTB時刻表』誌上にて、
2006年9月号からスタートした連載(注:2013年6月現在も続行中です)の、
連載開始から2010年3月号掲載分までを一冊にまとめたものです。
文章と写真は、旅をこよなく愛するフォトライターの矢野直美さんが担当し、
毎回、日本全国の鉄道会社で働く女性鉄道員、通称「鉄おとめ」を紹介しています。
登場する「鉄おとめ」は、役職・経験・職種など多岐にわたっています。
一例を上げますと
・JR旭川駅の駅員
・東海道新幹線の運転士
・寝台特急トワイライトエクスプレスのアシスタントマネージャー
・JR池袋駅の助役
・関西空港ステーションの清掃クルー
・北近畿タンゴ鉄道のアテンダント など
「学校の先生に紹介された」「たまたま募集広告を見た」「旅行業界志望だった」
「子どもの頃から憧れていた」など、鉄道に関わる仕事に就いた理由は様々ですが、
インタビューで語られている言葉や写真からは、現在の仕事に対して、
彼女たちが抱いている誇りと喜びが伝わってきます。
ついつい引き込まれてしまうような笑顔や、業務中の引き締まった表情を見ると、
こんな風に楽しく働きたい、もう一度初心を思い出そう、そんな気持ちになりました。
鉄道が好き、旅が好き、という方はもちろんですが、
就職活動中の方や、働くことの意義についてじっくり考えたい、
という方にもおすすめしたいと思います。