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2012/11/08

「もののねだん」

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館スタッフ
買うべきか、買わざるべきか。
ずっと悩んでいるものがある。
悩み始めて、かれこれ半年はたとうか。

何かというと、日記帳である。
同じ頁に同じ日付の出来事が
10年分書けるようになっている
いわゆる10年日記。
ずばり6,300円なり。

選び抜かれた紙が使われ
渋い布張りで製本されているとはいえ
366日分の紙の束が6,300円。
気軽に買える値段ではない。

思い出したように、
その日記帳が売られているネットショップにアクセスし
しばらく眺める。
「万年筆で書いても裏写りが少ない」とある。
自宅では万年筆派の自分にとって
これは魅力的なフレーズである。

さらに眺める。
「1日分の記入欄が1行から2行分」とある。
実は10年以上続けてきた日記が、
今年に入って途絶えてしまった。
今まで1日7行が目安だった日記。
それが1行となれば、再開できる気がする。

ちょっと思ったことを書けばいいのだ。
たとえば
「味噌汁の具は大根。冬はやっぱり大根」とか。
もう少し文学的に
「久々に野良猫来訪。煮干し3匹」とか。
あくまで私的に
「みなとくりつ図書館が、トマトプリッツ図書館に聞こえた日」とか。
続けられそうではないか。

しかし、やはりネックは6,300円である。
この値段をどう考えるか…。

たとえば、6,300円の靴だったらどうだろう。
2年履ければ十分な値段。
もしも10年履けたら、
「私ったら買い物上手」と言っていいだろう。

毎年1,000円の日記帳を買ったと思えばどうだ。
10年分10,000円のところ
6,300円ならおよそ4割引きだ。

話がどんどんセコさを増していくが
つまり買いたいのだ、私はこの日記帳を。
原稿を書いていて、再認識してしまった。
結局この年末に、私はポチっとしてしまうだろう。
何度も見たあのホームページの「購入」ボタンを。

「総じて値段のつくものは、
すべて価値のないものである」というニーチェの言葉を知り、
「なるほどなるほど」と頷いたのはつい先週のことだが
それとこれとはまた、別の問題なのである。
 
16:28