書名:『月のころはさらなり』
著者:井口ひろみ
請求記号:913.6/イ
この本のタイトルは枕草子の一節「夏は夜、月のころはさらなり…」からきています。
ある夏の数日間、家庭に問題を抱えた母子が不思議な庵にお世話になるお話。
高校生の悟は、なぜ母がこの田舎の庵に来たのかわからず戸惑いますが、
ここにいる人たちと過ごすうちに家庭での問題と向き合います。
はじめはどことなく緊張感の漂う感じが伝わってきたが、
読み進めていくうちに、次第に緊張の糸がほぐれていく感じです。
夏の夜の描写が細かく書かれていて、タイトルにある枕草子の一節が
思わず浮かんでくるようで、読み終わった後とても爽やかな気分になる一冊です。
書名:『余命1ヶ月の花嫁』
著者:TBS「イブニング・ファイブ」編 マガジンハウス 2007
請求記号:M495.2/ト
ページをめくると目に飛び込んでくる一文。
「愛する人が『あと1ヶ月の命』と言われたらあなたはどうしますか?」
次のページからは、「余命1ヶ月の花嫁」である長島千恵さん、
千恵さんの彼の赤須太郎さんの幸せそうな写真、千恵さんの入院中の写真、
そして花嫁姿の写真…。
長島千恵さんは23歳で乳がんと診断され、
手術をしたものの転移してしまい24歳で亡くなった方です。
TBSの情報番組「イブニング・ファイブ」で取り上げられたことがあるので、
知っている方も多いのではないでしょうか。
千恵さんががんと戦う姿、千恵さんを支える太郎さん・家族・友人たち…。
何度も胸を打たれ、電車で読んでいて泣きそうになりました。
後半は家で読んでいましたが、涙が止まりませんでした。
「明日が来ることは奇跡。」
千恵さんが言ったこの言葉の重みを、ひしひしと感じました。
そして、日頃抱えている悩みがとてもちっぽけなものに思えてきました。
すべては、健康な体があってこそ。明日が来るからできること。
明日が来ることのありがたさを忘れないようにしたいと思います。