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2013/01/04

スタッフのおすすめ本!(1月)

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館スタッフ
書名:歌川国芳×伊藤文人あそび絵くらべ
著者:伊藤文人  画:歌川国芳  
出版社:東京美術
請求記号:721.8/イ

 
お正月気分にもうちょっと浸りたい方、楽しい気分になりたい方、おすすめです。
幕末浮世絵師の歌川国芳と、現代トリックアーティストの伊藤文人氏のコラボ作品。
なんと国芳没後150年を経て、平成の世でコラボされるなんて。
当時の国芳なら、「伊藤さんよぉ、こりゃあ面白れぇじゃねぇか!」と
上機嫌になるのではないでしょうか(すみません、妄想です)。
 
歌川国芳は江戸時代末期の浮世絵師で、奇想天外、斬新、鋭い観察、皮肉、ダジャレ、
などという言葉が溢れる絵師だと思います。
2011年は国芳没後150年ということで、美術館で国芳展が開催されていました。
役者絵、武者絵、美人画、風景画、妖怪や動物などさまざまなジャンルの絵が展示されていて、
すべてに勢いがありユーモラスで、度肝を抜かれました。
 
本書は、だまし絵くらべ、さかさ絵くらべなど、テーマ毎に両者の絵が並べられ、
江戸時代と現代とをまるで行き来しているような気分になります。
その中で伊藤氏の文字アート、《「ふるいけや」の呪縛》は、
彼が江戸時代に存在していたのではないか、という錯覚に陥るほど見事なアートだと思います。
また、国芳を崇拝しているのだなと見られる絵も多く、益々国芳の偉大さを感じました。
 
国芳は猫が大好きで、懐に猫を抱きながら絵を描いていた、という説もあるようです。
《其ま々地口猫飼好五十三疋》(そのままじぐちみょうかいこうごじゅうさんびき)
,大判3枚続,1848~49年
という作品は、
猫好きの国芳が語呂合わせの洒落で描いた傑作です。
どんな語呂合わせか、お分かりになるでしょうか。
たくさんの猫が描かれており、時代を超えても面白いと感じられるなんて粋だなぁと唸るばかりです。
江戸時代と現代の粋をどうぞお楽しみください。 
 


書名:空白の五マイル
著者:角幡唯介
請求記号:J292.2/カ

 
チベットの奥地にある「ツアンポー峡谷」。
一世紀近く前から幾多の探検家が挑んできたにも関わらず、
未踏の地が残されている世界最大の秘境。
『空白の五マイル』は、ここに挑んだ著者の冒険を描いた本です。
 
私がこの本と著者のことを知ったのは、ある日車を運転しながら聞いたラジオ番組でした。
運転中のこと、いつもは聞き流す程度ですが、その日のゲストであった著者の話はとても興味深く、
特に最後にインタビューアーが次の探検に向けて「命だけは大事にしてください」
と言った言葉は刺激的で、是非ともこの本を読んでみたいと思いました。
著者は元朝日新聞記者というだけあって、
ノンフィクション作家にしては読者の心をつかむ術を心得ているのか、
まるで物語を読んでいるような面白さで引き込まれます。
彼がツアンポーを知ったのは、大学時代に出会った一冊の本からで、
それ以来12年間、この人類未踏の地を自分が制覇するのだと思い続けたそうです。
 
チベット高原を横断し、インドに流れこむアジア有数の大河ツアンポー川は、
ヒマラヤに消えてしまう「謎の川」とも呼ばれていました。
峡谷には"幻の大滝”があるとも言われ、その謎を突き止めるべく挑戦した過去の探検家の逸話
や、そこに住む人々の生活、そしてチベットの文化にも触れています。
予想もしなかった困難に遭遇し、果たして生きて帰れるのかと思えるほどの体験に、
何が彼をそこまで駆り立てるのかと理解しがたいというのが最初の感想です。
1度目の大学卒業の時、2度目の7年後、
新聞記者を辞めてまで挑戦した情熱はどこから湧き出ているのか? 
次の一節に彼の哲学みたいなものを感じることが出来ます。
 
「死ぬような思いをしなかった冒険は面白くないし、死ぬかもしれないと思わない冒険に意味は
ない」、「あらゆる人間にとっての最大の関心事は、自分は何のために生きているのか、いい
人生とは何かという点に収斂される。(略)冒険は生きることの全人類的な意味を説明しうる、
極限的に単純化された図式なのではないだろうか」
 
この作品は2010年の「開高健ノンフィクション賞」、2011年の「大宅壮一ノンフィクション賞」を受賞
しています。ちなみに次の探検先は北極で、既に『アグルーカの行方』として刊行されており、
どんな冒険が待っているのか読むのを楽しみにしています。
19:56