だんだんと秋らしい気候になってきました。
夏場は風鈴の音を聞くと涼味を感じますが、
この季節には虫の音が涼しさを運んでくれます。
秋の虫というと、コオロギ・鈴虫・まつむし・カネタタキ・クツワムシ…
みなさんはそれぞれの声を聞き分けられますか?
図書館のまわり、城山公園では
リーリーリィーと高い声で鳴くマツムシや
リー・リー・リーと途切れとぎれに、少し低い声で鳴く
カンタンという虫の声をよく聞くように思います。
変温動物である昆虫は、気温の変化によって、
活動が活発になったり鈍くなったりするため、
虫の声も気温によって変わるそうです。
まだ30度を超える日には、羽を早く振るわせ
気温が下がるに連れて、徐々にゆっくりとした鳴き方になっていき、
寒くなりすぎるとほとんど鳴かなくなってしまいます。
だから晩秋のころには、昼間の暖かい時間帯だけ鳴くようになるんですね。
夕暮れ時に虫の音を聞くのは、今の季節ならではの楽しみということになります。
実は最近、閉館作業をしていると
図書館の中でコオロギの声を聞くことがあります。
館内に虫がいるのは、本にとってはよくないのかな。
絨毯に卵でも生まれたら困るな。と思いつつも、
「コオロギは神様のおつかいだから、殺しちゃいけないよ」と言っていた
祖母の言葉を思い出し、追跡できずにいます。
できれば外に逃がしてあげたいと思うのですが、
本棚の整頓で汗だくの身体に涼しさを運んでくれることもあり、
「ああ、コオロギ鳴いているねー」と言いながらも
そのまま照明を落とし、今日も図書館を後にします。
明日になればまた1日分、秋が深まることでしょう。