16年ぶりに来日という、サイモン&ガーファンクルのコンサートに、
夫と東京ドームまで行ってきました。
ギター好きの夫は、自分の高校時代、彼らの曲をずいぶん演奏した、と言っていますが、
私は年代も違うことから、かつて、映画やラジオから流れていた数曲ほどしか
彼らの音楽を知りません。
そのような私がどのくらい楽しめるか、興味津々で出かけました。
会場のあかり消えると、あちこちから一斉に歓声、拍手、指笛が鳴り響き、
スポットライトが、ステージに立つ二人を浮かび上がらせます。
サイモンのギターのイントロに続き、「旧友(オールドフレンズ)」の
ハーモニーが始まると一段と大きな拍手がわき起こりました。
彼らの歌声は一瞬の狂いもなく、重なっています。
どの曲も二人の息はぴったりで、聞き惚れてしまいました。
サイモンのギターは心地よく、
技術のうまさだけではない、魂が存在している、といった感じを受けました。
また、サポートメンバーもすばらしい演奏でした。
ギター、チェロ、ベース、ドラム、ピアノ、サックス、
テルミン演奏まで聞くことが出来るとは、驚きです。
時折、背の高いガーファンクルが、サイモンの肩に触れて寄り添い、
観客には丁寧にお辞儀をし、笑顔を見せ手を振ってくれます。
サイモンは、楽しんで演奏している様が見受けられ、こちらもわくわくしてきます。
二人の背丈の差がまたなんともいい感じで、
彼らの後ろ姿が、何度もスクリーンに映し出されました。
軽快な「ミセス・ロビンソン」、しっとりとした「コンドルは飛んで行く」、
静かな中にも強い魂があるかのようなピアノ伴奏の「明日に架ける橋」、
歌声が響き渡った「サウンド・オブ・サイレンス」、
会場一体となった「ボクサー」、
そしてこの日最後の曲「いとしのセシリア」は、スタンディングオベーションとなり、
歓声や拍手は鳴り止みませんでした。
大人のコンサートを感じた夜でした。