ここ数年、ハンドクリームや乳液が欠かせない日々を送っている。
嘘だと思われるかもしれないが、それまでの私は、そういった、いわゆる身体に潤いを与えるものとは無縁の人生を送ってきた。
子どもの頃からどちらかというと全身オイリー肌で、化粧水はともかく、乳液なんて塗ろうものならベッタベタのテッカテカになる始末。
また、緊張するとすぐ脇汗手汗をかくので、学校のイベント事で男子と手を繋がなければいけない時など、そんな自分を呪っていた。
とにかく、良く言えば、いつも身体が潤っていて(湿っていると言った方が正しいのだが…)、ハンドクリームやリップクリームを携行している友達が、当時はたいそう輝いて見えた。
そんな私だが、数年前から、冬場になると身体のあちこちが乾燥するようになってきた。
やっと人並みに乾燥するようになってきた!と、ここぞとばかりに友人達の前でやたらハンドクリームを塗りまくり、家では各種フェイスマスクを取り揃えて、毎夜念入りにパックをする日々を送っている。
もし自分に特殊能力があるならば、未来の自分は憧れの乾燥肌を手にしたよ!と過去の自分に教えてあげたい。
話は変わって…
物心のついた頃から、よく泣く涙もろい子だった。
今でも覚えているが、小学生の頃、学校の図書室で本を読んでいて、主人公に感情移入していまい、思わずポロポロと泣いてしまった。
またお恥ずかしながら、5年生の野外活動で初めて親元を離れ宿泊した際、夕飯時に自宅を思い出してシクシクと泣いてしまったこともある。
親に叱られては泣き、卒業など人生の節目や、映画やテレビ、音楽を聴いては感動して泣く。
そんな純で多感な時期を経て、少しは人生を斜に構える大人になれるかと思っていたが、年とともに涙腺はますますゆるくなり、しまいには、出産後に崩壊してしまった。
本当にちょっとしたこと、ニュースやCMを観ては泣く、人の優しさに泣く、我が子への読み聞かせで泣く、動物を見て泣く、など、とにかく泣くことへのハードルが低い。
と言うか、ない。
最近では、電車内の動画広告を観ていて思わず泣きそうになり、さすがにまずい、と奥歯をぐっと噛み、溢れそうな涙をどうにかこらえた。
この先、もっと泣く人生が待ち構えているのか、それともいつかお肌と同じように、涙も枯れてしまうのか…。
今から怖くもあり、だが少し、楽しみでもある。
最後に…
主人公の、山に対する真っ直ぐでひたむきな想いに毎度泣いた、読み聞かせにお勧めの一冊をご紹介します。
責任表示:石川 直樹
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