| 2011/05/31 | スタッフのおすすめ本!(6月) | | by 図書館スタッフ |
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書名:濱田美里の季節の手仕事帖
著者:濱田美里
請求記号:D596/ハ
梅干、らっきょう漬け、みりん干し、甘酒に干し柿等々、
保存食の作り方を季節ごとに紹介しています。
著者は濱田美里さん。
濱田さんの手にかかると大変そうな保存食作りもなんだか楽しそうで、
読んでいるだけでもワクワクしてきます。
どの食品も、マンションのベランダでもできるようにと、少なめの量で核家族向き。
「いつ漬ける?」「いつ食べられる?」「どれくらい保存できる?」が明示されているのも、
初心者にはうれしいところです。
現代の生活はとても便利だけど、反面とても貧しいのではと思うことがあります。
昔の人の知恵が詰まった保存食を作ることで食卓を豊かにできたら、素晴らしいですね。
季節の手仕事は、まず6月の梅仕事からスタートします。
店頭に梅やらっきょうが並ぶこの季節、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
書名:みをつくし料理帖シリーズ
著者:高田郁
請求記号:913.6/タ(分館所蔵あり)
元上方料理店の奉公人”澪”が、江戸の町で様々な苦境にたちながらも
それに屈せず、料理人としてひたすら”身を尽くす”生き方を描いた連作時代小説です。
神田御台所町で、江戸の町人たちにはなじみの薄い上方料理を振舞う”つる屋”。
齢18の料理人・澪は、大阪で子供のころに水害で両親を失い、天涯孤独の身の上。
大阪と江戸、その味の異なりに戸惑いながらも、
天性の味覚と、二親と奉公人時代に磨かれた料理の心得、
そしてなにより持ち前の負けん気で日々精進を重ね、
少しずつ江戸の人々の食と心をつかんでゆく。
仕込まれた上方の味が一番と思い、
いつかその良さがわかってもらえると思い込んでいた若い澪が、
江戸の人々に染み込んだ食のこだわりや生活に改めて気づき、
人に尽くす料理人として一歩を踏み出したところが印象に残りました。
そんな、つる屋と澪をおそう様々な障害。
澪の腕を妬んだ名料理店の非道な妨害。
水害で別れ別れになった幼馴染がおくる囚われの人生。
元・大阪奉公店の江戸店に関わる過去、再建への遠い道。
そして、春の残雪のような澪の淡い恋。
数々の悩みを抱えながらも、それでも顔を上げて料理に向き合う、ひたむきな澪の姿が
まるであたたかな料理を食したような気持ちにさせてくれました。
これまでの話の中で、個人的に印象に残ったのは、
第4巻「今朝の春」の”花嫁御寮”。
ははきぎ(ほうき草の実)を寒風の中、井戸の水で一心に洗い続ける澪に
料理とそれを食す人への想い、芯の強さを心から感じ入りました。
時代小説を余り読んだことのない方や、ほっと気持ちの安らぐ本をお探しの方にお勧めいたします。
巻末にレシピも掲載されていますので、料理をテーマにした小説が好きな方もいかがでしょうか。