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資料コード: 630326708
先月、島津亜矢さんのコンサートに行きました。普段全く異なるジャンルの音楽を聴く私が島津亜矢さんのコンサートに行くと周りに話すと、みんな口をそろえて「え?どうしちゃったの?演歌に目覚めた?」と驚かれました。しかし、私の島津亜矢さんへの想いはかれこれもう3‐4年になります。テレビの大型の音楽番組で、たびたび彼女が様々なジャンルの曲を完璧に、オリジナル以上にカバーするのを耳にして、この歌唱力を生で聴かずにはいられないと、そのチャンスを何年も伺っていました。たまに島津亜矢さんのコンサートの情報を見ても行けるタイミングは会場が微妙に遠かったり、近くでやる時には私のタイミングが合わずに何年もコンサートに行くことを先延ばしにしていました。しかし、やっとこの夏の終わりに、私が子どもの頃から何度も訪れている地元のホールでコンサートがあることを目にして、すぐに母と叔母、叔父を誘って行くことを決めました。
いざコンサート当日、座席は2階席、70を超えた母と叔母、90近い叔父にとっては2階席までの道のりがなかなか大変でしたが、座席に着いて周りを見回すと、アラフィフの私がおそらく最年少ではいかと思う年齢層のお客様でした。1階最前列にはおそろいの法被を着た親衛隊というのでしょうか?熱心なファンの方々が座り、私の席の近くにもペンライトを持った年上のお姉さまがウキウキと開演を待っている様子に、どのジャンルの音楽でもファンのアーティストに対する気持ちは同じなんだと、私もとてもウキウキして開演を待ちました。
そしていよいよコンサートが始まりました。
真っ暗な会場から島津亜矢さんの声だけが響きます。その声量と歌の迫力に全身に鳥肌立って一瞬にしてその世界に入りこんでしまいました。ライトが当たるとすてきな黒い着物を着た島津亜矢さんが鎮座していました。前半は松田聖子さんの「青いサンゴ礁」など、私がテレビで魅了されたカバー曲や、アレサフランクリンの曲。どんな曲でも自分のものにして歌い上げていました。休憩を挟んで後半は彼女の本領発揮の演歌です。これまでカバー曲しか聴いたことがなかったのですが、やはり彼女の良さが発揮できるのは演歌なんですね。マイクがいらないのではないかと思う声量で、1曲だけでもマイクなしでホールを響かせて欲しいと願いながら聞き入りました。歌の途中にファンからかかる「あーやちゃーん!」のコールがまた盛り上げに一役買っていました。
そして私がもう一つとても心地よかったのは彼女のトークです。言葉遣いがとても美しく、謙虚でユーモアもあり、師匠や周りの人への感謝の気持ちがストレートに伝わってきました。
私の貧弱な文章力では、彼女の歌の素晴らしさを伝えることは難しいです。図書館には島津亜矢さんのCDが、紹介した以外にもたくさんあるので手に取ってぜひ聴いてみてください。
コンサートのタイトルである「歌怪獣襲来」。まさに歌怪獣というものすごいタイトルに打ち勝つような素晴らしい歌を聴くことができ、幸せなひと時を過ごすことができました。