図書館脇の坂道には日差しを遮るものがなく、地面からの照り返しもあって、
真夏の日盛りを歩くのは軟弱な身にこたえます。
そんな時、思わず頭をよぎるのは国分寺市にある『たまらん坂』という名の坂道。
あまりの急坂に「たまらん、たまらん」と口走ったのが坂の名の由来とか。
上る人の息づかいまでが聞こえてきそうな気がします。
黒井千次の小説のタイトルにもなっていますが、ロックバンドRCサクセションの
忌野清志郎が作曲した『多摩蘭坂』で全国的に有名になったようです。
坂道についての本をめくってみたところ、全国で多い坂の名は
墓地近くの『幽霊坂』、富士山が見える『富士見坂』、海が見渡せる『潮見坂』だそうです。
上りつめたたら海が見える・・・。なんとも胸が開けてくるような気持ちになります。
稲城にはどんな坂道があるのでしょう。
『稲城市の地名と旧道』で調べたところ、残念なことに名前のある坂道は
意外に少ないものでした。“坂”のつく“坂浜”地区を期待したのですが
こちらはヤト(谷)やクボ(窪地)のつく地名の多さに驚きました。
さて図書館脇の坂道、何か良い呼び名はないでしょうか?
日かげが恋しい『かげ恋坂』、我が身の重さと運動不足を思う『おもい坂』
どちらも演歌のタイトルになってしまいました。
早く涼しい風が吹いてくれないでしょうか。
秋が待ち遠しい今日この頃です。
秋待ち坂(やはり演歌調です)