自分には、どうもセンスが足りないと思うものがたくさんあります。
例えば、洋服や髪型、持ちもののセンス。
まあこれは、自分さえ気にしなければ大した問題ではなく、
生きていくのに特に不都合を感じていません。
文章のセンスのなさに関しては、読み飛ばしてもらえばいい、とすでに腹をくくっています。
でも、このセンスの悪さだけは何とかしたい、と切実に思うものがあります。それは料理です。
一応、主婦歴20年以上と、それなりの料理経験があるにはあるのですが、
何をつくっても上手にできた試しがありません。
料理の本を見て、きちんと分量を計ってもダメ。
上手な人にコツを聞いて実践してもダメ。
いつまで経っても得意料理は冷奴と枝豆に鮭の塩焼き。
要するに、素材頼りの単純さから脱することができません。
何ごとも慣れればできる、と思ってみたのは遠い昔の話。
これは絶対慣れとは無縁の世界、料理はセンスだとしみじみ感じています。
では、料理のセンスを磨くにはどうしたらいいのしょうか?
やはり大切なのは基礎をしっかり固めることでしょう。
料理上手な人につくり方を聞くと、だいたいが「適当よ」と涼しい顔で答えが返ってきます。
しかしこれは、しっかり土台のできた基礎の上に自分流のアレンジ(=適当)が加わったということ。
私の場合は、基礎がないところにいい加減(=適当)とくるわけですから、
おいしい料理になるはずがありません。
それならばきちんと基礎を身につければいいのでしょうが、なにせ面倒臭い…。
丁寧に下準備をするのも面倒臭ければ、ひと手間、ふた手間かけていく工程も面倒臭い…。
おいしいと喜んでくれる顔を思い浮かべて作ればいいと言われても、
家族は買ってきた惣菜の方がよほど喜んだ顔を見せます。
食事は毎日のことだけに、おいしい料理が並んだ食卓は確かに生活を豊かにします。
だから自分だっておいしい料理がつくりたい!
そう思いはするものの、センスのなさが邪魔をします。
目からうろこ、誰でもおいしい料理をつくることができる本があるかどうか、
図書館でレファレンスしてもらおうか、と真剣に考えているこの頃です。