2011/05/04 | あいまいな記憶のわたし… | | by 図書館スタッフ |
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以前このスタッフコラムのコーナーで
気になる本のタイトルについて書いたことがありますが、
みなさんはタイトルをすぐ覚えられますか?
今回は、図書館で実際に遭遇した
“うろ覚えタイトル”のお問い合わせを紹介します。
「『人は見た目が5割』という本は、ありますか?」
⇒正解)竹内一郎『人は見た目が9割』
インパクト激減です。
なんでそんなに減らしちゃったんでしょう。
5割。普通すぎます。
個人的希望としては、見た目は3割ぐらいで勘弁して。と思いますが。
「小池晶代さんの『ドタバタ』はありますか?」
⇒正解)小池昌代『タダド』
個人的見解を申し上げますに、
小池昌代は「ドタバタ」しないような気がします。
ドタバタついでに、名前に「日」が一つ増えてますし。
(『金鳥(きんちょう)』と書かれたメモを差出し)
「これある?」
⇒正解)西條奈加『烏金(からすがね)』
これは難問でした。
もともとのタイトルの文字数が少ないと、
検索のヒントが限られてしまって、難易度急上昇なのです。
メモに書かれた「金鳥」の文字を見て、
とっさに「きんOょうの夏、日本の夏…」というコピーが浮かび、
頭の中に花火まで上がりかけましたが、
いやいやまてまて違う違う…と字面を眺め続け、「あぁ!」とひらめきました。
お尋ねの方が「江戸の金貸しの話なんだけど…」と
言ってくださったのが大きかったです。
正確なタイトルがわからなくて、
初めから雰囲気優先で伝えてくださる方もいらっしゃいます。
「谷川さんの『ずびょーん ばびゅーん』みたいな感じの本」
⇒正解)谷川俊太郎『ずーびょーるーむー』
はい。お気持ちはとてもよくわかります。覚えられないですよね。
この原稿を書いているときも、正確なタイトルか不安になって検索してしまいました。
同じシリーズで『ぽぱーぺぽぴぱっぷ』なんていうのもあります。
「ヘンな名前の作家で『指先からコーラ』…だったかな??」
⇒正解)山崎ナオコーラ 『指先からソーダ』
明らかに、作家名とタイトルが混ざったパターンですね。
他のタイトルと混ざるということも、ままあります。
大道珠貴の『傷口にはウォッカ』あたり、よく混ざりそうな予感がします。
「遅刻するだれかを待ってる話。おじさんが耳触ってる表紙のヤツ、わかる?」
⇒正解)朝倉かすみ『田村はまだか』
たしかに表紙のおじさん、耳触ってました。
表紙の絵や、色を覚えてらっしゃる方は多いですね。
この『田村はまだか』も、井筒啓之のイラストのインパクトが強く、
文庫化の際も同じ表紙画が使われています。
図書館で日々くり広げられている、皆さまの「うろ覚えタイトル」と
図書館スタッフの「うろ覚え資料知識」の攻防を
思い出すままに書いてきましたが…言いたいことは1つです。
気になっている本がありましたら、
タイトルがわからなくても、作者がわからなくても
あきらめずにスタッフにお申し出ください。
探しますから。なかば意地になって(笑)
だって、正解にたどり着いた時
「そう!これこれ!」って言ってくださる顔を見るときほど
嬉しいものはありませんからね。
もちろん、本当の本当は
タイトルをきちんとメモしてきてくださるのが、
一番助かるんですけど…(笑)
みなさま、よろしくお願いいたします!