ある日「どこにも出していない話」というテーマの番組を見ていたとき、思い出した出来事があります。
学生時代に知ったあるバンドに関することです。
そのバンドの曲を聴くことになったきっかけは学生時代、部活動見学の日のことでした。
さまざまな部活動を見て歩いていた時、通りがかりの教室に人だかりが見えました。
何の部活だろうかと思いながら人と人の隙間から教室の中を覗くと、中で上級生たちが演奏をしていました。
先輩達の演奏が魅力的だったのでその部活動そのものにも興味を惹かれましたが、同時にその曲自体にも興味を持ちました。
当時バンドブーム全盛期の上級生たちが演奏していたその曲は、ユニコーンの「おかしな2人」だったということを後から知り、また偶然ですが同じクラスの友達がユニコーンのファンでした。
そしてその友達が持っていたユニコーンのCDを一緒に聴く機会があり、「ユニコーンは作詞作曲をバンドメンバーが各々行なっていること」や「時にはメインボーカルが変わる」ことなどを教えてもらいました。
もしかしたら、それらは多彩な曲調や実験的な曲が多かった理由のひとつなのかもしれません。
バンドという形態を維持しながらも個々の活動を尊重するかのような自由な雰囲気がとても印象に残ったことを覚えています。
テレビ番組のオープニングテーマだった「働く男」と「スターな男」、年末になると気になり始める「雪が降る街」、ほのぼのとした曲調の「自転車泥棒」や、大掛かりな演出の「大迷惑」など、数々の名曲を生み出し、バンドブームを席巻したユニコーンはその後、解散します。
ユニコーンの解散が発表された当時、ユニコーンを好きな友達はとてもショックを受けていました。
友達曰く、少し前から「もしかしたら…」という兆候は少しずつあったそうですが、それでもまだ実際に解散するということを受け入れることには時間が必要だと、そんな風に話していたことが記憶に残っています。
彼らは解散や各々の活動を経て現在は再結成しているそうなので、いつかユニコーンを好きな友達(今でもファンなのか分かりませんが)に逢うことがあったら彼らの話をできればと思います。
タイトル:『THE VERY BEST OF UNICORN』
請求記号 :C7CA/ユ/
資料コード :630085669