皆さんはお医者さんに行くのは平気ですか。
たいがい具合の悪い時に行く所なので、是非に及ばず、自分が思っている以上に悪い病状を知らされたりする緊張と、治してもらい楽になれるという希望の綯い交ぜ状態で、待合室に並ぶことになります。
診察室でお医者さんと向き合うと、まさにまな板の上の鯉状態。心臓がドキドキして、普段の口数ほどには正確な症状は伝えられず、頭は真っ白、後はお任せ。見て判断して下さい状態になります。
なりません? 私だけかしら。
そして私は特に、歯医者さんの「キーン」という音に怯えておりました。
さてある時、昨年のまだ寒くなっていない時期のことです。
食欲旺盛な私、カエルの鳴声と同じメーカーさんの「ナッツ入りフルーツグラノーラ」を山盛りボールに盛り食しておりました。カリカリカリいい食感です。
「ガリ、ガギ、ボギ」
「む?何、どうした?」
厚さ2㍉に満たないスライスされたナッツを噛んだら、詰め物のある奥歯をピンポイントで直撃、奥歯が見事に割れてしまったのです。そんな物で歯が割れるかと思われますよね、あんぐり開けた私の口の中をお見せできないのが残念です。
現実逃避に長けている私、何とかならないかと二、三日我慢していましたが、勿論状態が良くなるはずもなく、観念して歯医者さんに予約の電話をしました。
しばらくぶりで、すっかり忘れていた丸顔メガネの先生の笑顔と優しい「どうしました?」というお言葉に、私も引きつった笑顔を返し、背中に冷たい汗がツーと伝い、もう逃げ出したい状態に...。それから今までに及ぶ長い治療が始まったのです。
なんせ病院ぎらいの私のこと、先生の顔を見ただけで本日の治療が済み、帰っていいことにならないものかと、どうにもならないことを考え、諦め、治療していただいた後は毎回ぐったりするのです。
長いことほっといた(医学的なケアのこと、もちろん毎朝・毎晩きちんと歯はみがいていました)私の歯の治療もあともう少しで終わりです。病院から解放される日を心待ちにしています。
皆さんも健康にはご注意下さい。