| 2013/10/02 | スタッフのおすすめ本!(10月) | | by 図書館スタッフ |
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書名:薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木
著者:江國 香織
出版社:集英社
請求記号:913.6/エ
「江國さんの本に出てくるクッキーです。」
薄くて上品なジンジャークッキーに添えられた友人の手紙からこの本を知りました。
出てくるのは9人の女たちと6人の男たち。そして、その恋、結婚、離婚。
短編集ではなく、1冊の長編です。
最初は主人公の多さに頭を切り替えるのが大変でしたが、慣れていくと物語を俯瞰している
自分がいたり、どうなっていくか気になる人物が複数でてきたりして、夢中になって読んで
しまいました。
たいてい就寝は10時、遅くても12時の私が朝方3時、最後のページまで眠らなかったのは
本当に久しぶりのことでした。
1997年から1999年にかけて雑誌『SPUR』に掲載されていた小説なので、服の流行など
懐かしいなと思うものが出てくる一方で、その当時最先端だったものが今では
定番になっていたりして、時間をスキップしたような面白さもありました。
唯川恵さんの文庫本解説には「この小説の登場人物、誰かに自分をあてはめるという読み方は、
あまりよい方法ではないのかもしれない。」とありますが、読み進めていくうちにやっぱり贔屓に
してしまう人物がでてくるようです。
前述の友人に「誰だった?」と聞くと「○○!」と即答があり、一瞬意外にも感じましたが、よくよく
彼女の日頃の言動をふりかえってみると、なるほどと思えたり、「私は△△!」と言うと驚かれ、
どうしてそうなのかを説明するうちににわか自己分析をしていたり。
いつものランチの会話が少し深くなったようで面白かったです。
稲城市の図書館にはこの本が7冊ありますので、お友達どうしで読んでみてはいかがでしょうか。
書名:『ふたりはいつも』
著者:アーノルド・ローベル
請求記号:E/ロ
おなじみのかえるくんとがまくんシリーズの一冊です。
しっかり者のかえるくんとちょっとドジながまくん、ふたりの性格は正反対ですが、
なぜか気の合う友だちなのです。
シリーズの他の本もそうなのですが、このふたりのやりとりがほのぼのとしていて、
読んでいて心がほんわかしてきます。
その中でも一番のおすすめは季節感を味わえる構成になっているこちらの本です。
1話目は、無理やり起こされてそり遊びに誘われたがまくんの表情がおかしい『そりすべり』。
次は春を探しに行くちょっと哲学的(?)な『そこのかどまで』。
夏の暑い日にアイスクリームを買いに行って大変なことになる『アイスクリーム』。
4話目の『おちば』はこれからの季節にぴったりですね。
家の前に積もった落ち葉を見てふたりがとった行動は・・・。
お互いを思いやる心がとても素敵なお話です。
そして、かえるくんを心配するがまくんの気持ちがストレートに伝わってくる『クリスマスイブ』と、
季節を感じながら楽しく読むことができます。
かえるくんとがまくんの絵は抑えた色調で描かれているので、今風の可愛らしさはありませんが、
読んでいるうちに愛らしく感じてきますよ。
何回読んでも面白くて、おかしくて、優しい気持ちになれるこのシリーズ。
絵本に分類されていますが、あらゆる年代の方におすすめです。
英語版も揃っているので、原書で読んでみるとまた違った面白さがあると思います。
シリーズの他の本
『ふたりはともだち』(E/ロ)
『ふたりはいっしょ』』(E/ロ)
『ふたりはきょうも』』(E/ロ)