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2021/06/16

決戦は師走に

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
 4月から生活環境に変化があり、前よりは自分の時間が取れそうになったので、
なにか自分の好きなものに時間を割いてみよう、と思いました。

 いくつか好きだったことを掘り起こしてゆくうちに、
ああそうだ、私は赤穂浪士が好きだった、と思い出しました。
 
 赤穂浪士。かの有名な、元禄赤穂事件の義士たちです。
 
 元禄14(1701)年、江戸城松の大廊下で、赤穂藩藩主の浅野内匠頭が、
高家吉良上野介に斬りかかったことを発端にした事件。
浅野内匠頭はその日のうちに切腹。喧嘩両成敗が一般的だった
当時にも拘わらず、吉良はお咎めなしとなり、藩主の仇を討つために
藩士たちは立ち上がる……いわゆる「忠臣蔵」です。
 
 昔は、討ち入りが行われた12月になると、
テレビでも特番が組まれていたように記憶しております。

 数年前には、泉岳寺にお墓参りに行ったり、
義士祭に足を運んだりもしていたのですが、ここ最近は
足が遠のいていました。
 
 久しぶりに関連本を読んでみよう、と手を伸ばしてみると、やはり面白い。
この事件は、あの犬公方こと徳川綱吉が統治していた当時から、
相当な話題となったようです。のちに「仮名手本忠臣蔵」として、
人形浄瑠璃や歌舞伎にもなっております。

 今でもモチーフにした作品が生み出され続けているという、
とんでもない事件です。

 個人的には、研究対象というよりも、物語として読むほうが好きです。
きっと、本当のところどうだったのかわからないから、
というのが大きいでしょう。

 まず、浅野内匠頭は即日切腹となったので、
何故斬りかかったのか明確なところがわかっていません。
既に事件の流れはある程度分かっています。
けれど、多くの作家さんの解釈によって、違う作品となるのが面白いのです。
 
 幕府からの視点、赤穂藩からの視点、吉良からの視点で、
一つの事件でも見え方が大きく変わってきます。
義士の誰にスポットを当てるかでも違ってきます。
討ち入りが行われるまでの紆余曲折も見どころです。
 
 ああ、この作品ではこういう理由で刃傷に及んだのか―。
この作品の吉良さんはこういう人なのねー等々。
想像の広がる余地のあるところが魅力的なのだと思います。
 
 漫画家の海野つなみさんが描かれた
「世界の終わりに君を想う」(2002年発表)という漫画は、
忠臣蔵をモチーフにしているのですが、かなりのアレンジです。
当時は忠臣蔵とは知らずに読んだのですが、読み返してみると
斬新な解釈にびっくりです。

 さて、ここまで書いておきながら、実は思ったよりも
自由に使える時間は少なく、あまり読書もはかどっておりません。
まだまだこれから知る楽しみがあるということで、
これからもスローペースで進めてゆきたいと思います。
 

【資料紹介】
・『謎手本忠臣蔵』(上・下) 加藤廣/著 新潮社 913.6/カ(611215439・611215420)
・『上野介の忠臣蔵』 清水義範/著 文藝春秋 V913.6/シ(610325721)
・『チュウは忠臣蔵のチュウ』 田中啓文/著 文藝春秋 913.6/タ(611207301)
・『仮名手本忠臣蔵』橋本治/文 岡田嘉夫/絵 Y913.6(610559892) 
・『白狐魔記 元禄の雪』斎藤洋/著 913/サ(611560047)
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