タイトル:『夏の庭』
著者:湯本香樹実
資料コード:610102065
請求記号:Y913.6/ユ
夏休み真っ只中のこの時期に、思い出した一冊を今回は紹介したいと思います。
長期休暇があると逃れられないのが宿題で、
特に読書感想文に私は悩まされた思い出があります。
本を読むのは好きだけど、課題にされると読む気がなくなっちゃう…
短期間じゃできないし…感想を書かなくてはいけないと思うと楽しんで読めない…。
そう思っていつも私は期待なしで課題図書というものを読んでいたのですが、
初めて面白くて読み入ってしまった課題図書がありました。
それがこの『夏の庭』です。
主人公は3人の仲良しの男の子たち。
ある日、「人が死ぬところをみてみたい」と1人が言い出します。
そこで彼らは、近所のゴミ屋敷に住んでいる、
もうすぐ死んでしまいそうに見えるおじいさんのことを、
こっそり観察してみることにするのです。
そうして最初は興味本位だったのが、
しだいにおじいさんと3人の間に交流が生まれていって…と物語のあらすじはこんな感じです。
読みやすく、思わず興味をそそられて読み進め、しかも気が付くと涙していました。
印象に残った本があると、その中の一文が頭に残って
ずっと覚えているというような経験ってありませんか?
私は、この物語で忘れられないシーンがあり、
その一文を今でもよく覚えています。
ネタバレになりそうなので書けませんが、その一文を読んだとき、ブワッと涙が溢れました。
課題図書だったけれども面白くて、忘れられないシーンがある。
この本は私に初めてそんな経験をさせてくれた本でした。
もしご興味がありましたら、ぜひ手に取ってみてください。