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2018/06/14

梅雨のころ

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者

6月は梅雨の季節、雨がしとしと降る日が続くと気持ちが滅入ってしまいますね。


子どものころ、私の一番好きな月は6月でした。
私の誕生日があるからです。
近年ではやや喜びが薄れてきましたが、ご馳走を食べて、ケーキを食べて、
「おめでとう」と言ってもらえるのはやはり嬉しいものです。
これは小さな頃、私が影の薄い真ん中っ子で誕生日ぐらいしか
注目してもらえなかったからかもしれません。


私の記憶している中で一番嬉しかった誕生日は6歳の誕生日です。
このとき、私ははしかにかかっていました。
当時、はしかの予防接種はなく(かろうじてガンマブログリンを注射してもらいました)、
子どものかかる病気の中ではちょっと心配な病気といえました。
普段は丈夫が取り柄の私も熱は高いし、口の中が痛くて食事はままならないし、
自分ではさほど大変だという自覚はありませんでしたが、なかなか病状が重かったようです。


ある日、兄弟から隔離されて奥の座敷に横になっていると来客がありました。
雨の中、祖母と叔母がわざわざ私の誕生日のお祝いに来てくれたのです。
予想もしていなかっただけに喜びもひとしおでした。
その時のプレゼントはよく覚えています。
かわいいピンクのドレスを着たお人形と絵本でした。
祖母たちが帰った後、普段は大勢の家族の世話で忙しく、
読み聞かせなど望んでも無理だった母が特別にその絵本を読んでくれました。
これまた私には大変嬉しいことでした。


その絵本は長らく私のお気に入りで繰り返し読むことになりました。
絵本の見開きに母の字で「6歳の誕生日に。祖母より」と書いてあります。
表紙を開いてこの文字を見るたびに私はあの誕生日を懐かしく思い出します。

その絵本とは、やしまたろうさんの『あまがさ』です。
美しい色彩とリズミカルな言葉とで雨の日が楽しくなるような絵本です。


『あまがさ』 やしま・たろう/〔さく〕福音館書店 E /ヤ 


09:50