書名:「屋根をかける人」
著者:門井慶喜
出版社:KADOKAWA
請求記号:913.6/カ
中央図書館資料コード:611895361
アメリカから単身で日本にやってきて、
明治、大正、昭和の激動の時代を生き抜いた、一人のアメリカ人の物語です。
彼の名は、ウイリアム・メレル・ヴォーリズ。
ヴォーリズは、滋賀県の近江八幡に英語教師として赴任しました。
彼の来日の目的は、キリスト教の伝道。
その伝道のために、以前諦めていた建築設計に力を注ぎ、
宗教関連の建物から始まり、学校やビルなど多くの建築物を建てました。
彼は元々商人の気質があり誠実な働きをしていたので、
たくさんの日本人が、青い目の近江商人として、彼との取引を望んだようです。
また、アメリカの家庭薬を日本に広めました。
これも、伝道の資金を得るために考えたようです。
伝道のためであってお金儲けではない、という彼の信念が、
多くの人を引き寄せたのだろうと思います。
彼の建築物や家庭薬は、今も日本に残っています。
日本は彼を必要としていたから、強い力で呼び寄せたように思えてなりません。
アメリカ人の彼の目から見た日本、その点も興味深いと思います。
どうぞ手にとって、ご覧ください。