タイトル:ぷくちゃんのねんねんぽっぽ
著者:ひろかわ さえこ/さく
請求記号:E1/ヒ
中央図書館所蔵コード:611331901
タイトル:ぷくちゃんのすてきなぱんつ
著者:ひろかわ さえこ/さく
請求記号:E1/ヒ
中央図書館所蔵コード:612070194
私が初めての子育てを始めた10数年前、
私もこの中央図書館の利用者の一人でした。
仕事仕事の毎日だった生活から一転、泣いて寝るだけしかしない
初めての我が子との生活は不安やさみしさで満ちていて、
かわいいと思う余裕すらありませんでした。
そんな中、支援センターで出会ったママ友と毎週金曜日の
「おひざにだっこ」の読み聞かせのイベントに参加して
図書館の方の優しい声の手遊び歌や、読み聞かせのほんのひと時に
どれだけ助けられたかわかりません。
自分で子どもに本を読んであげるのも好きでしたが、
母である私も読み聞かせを楽しむことができるとても貴重な時間でした。
このような生活のなか、図書館で出会った本があります。
緊張感であふれていた初めての子育てに、
「肩の力を抜いていいんだよ」と教えてくれた本です。
それが、ひろかわさえこさんの「ぷくちゃん」シリーズです。
「ぷくちゃんのねんねんぽっぽ」では、ぷくちゃんはおかあさんと
お散歩をして帰るとおかあさんに本を読んでもらい
「おめめを つぶって ねんねの くにへ しゅっぱーつ」の言葉で
ぷくちゃんは眠りにつきます。おかあさんも一緒にお昼寝してしまいます。
当時の私は子どもが寝た隙にいろいろ溜まった家事をしなきゃと
せかせかしており、早く寝て!としか思えなかったのが、
このおかあさんは私とは別世界のほんわかした世界の子育てで、
こんな風に私もなりたいと思ったものです。
また「ぷくちゃんのすてきなぱんつ」は子育ての大きな関門
であるといっても過言ではない「おむつはずし」のおはなしです。
このおかあさんはぷくちゃんがおもらしをしても笑顔で
「だいじょうぶ」と言って次のぱんつをもってきてはかせてくれます。
「おかわりぱんつ、まだたくさんあるよ!」と
ぷくちゃんに優しく寄り添う姿が私とは真逆で、これまた私の理想の姿でした。
そして最後のページにはたくさんのぱんつの絵があり
「どのぱんつがすき?」とあります。
毎回本の終わりにどれがいい?と聞くと子どもも
「これとーこれとーこれとー」と選んでくれたことを思い出します。
そんな我が家の子供たちも早いもので
中学生と小学校高学年になってしまいました。
今では各自スマホやタブレットを見る生活に変わってしまいましたが、
それでも食卓を一緒に囲む時にはその日にあったことを
もの凄い勢いで話してくれます。
子育てのステージは変わりましたが、そんな時間を
今は大切にしたいと思っています。
そして、子育てに悩むおとうさん、
おかあさんのほんの少しの息抜きに
ぷくちゃんが役立ってくれたらうれしいです。
どんな時でも肩の力を抜いて、笑顔でいたいものです。