家庭菜園と言うと、自宅の庭で色々な野菜を栽培し、
季節の新鮮な野菜を楽しむことですね。
私も何度かその真似事をしたことがあります。
と言っても我が家には庭が無いので、単にベランダで少しばかりの野菜を
育ててみただけです。
家庭菜園の楽しみと言えば、まず、採りたての野菜を食べられる
ということです。
ミニトマトを育てたことがありますが、採りたての野菜というのは
何か格別で、店で売っているものよりずっと美味しく感じます。
これは多分、種から育てるということで、成長の過程を逐一見てきたことによる愛情と、
水や肥料を与えてやっと収穫できた達成感が理由ではないかと思います。
農家の方の思いが少しは理解できる瞬間です。
実際、ごく小規模であっても自分の手の内で食料を生産するということは、
何でも他者からモノを調達する現代人にとって、
忘れていた自給自足の喜びを与えてくれる出来事です。
特に都会人にとってはそうですね。
たかがミニトマトのことで何をおおげさな、と思われるかもしれません。
でも実際、人間が大規模な農耕を始める前、最初はごく内輪で
食物栽培を始めたのだと思います。
その時、自然に完全に依存するのではなく、自分の手の内で食物の調達を
コントロールできるということは、人々に大変な安心感と喜びを
与えてくれたのではないでしょうか。
家庭菜園の楽しさは、実は昔からの人間の営みを反映した、
意外と根源的な喜びからくるものなのかもしれません。