蔵書検索


 
詳細検索
新着資料検索

利用方法
 

休館日

開館カレンダー


 中央 第四月曜日
 (祝日の場合は翌日)
 年末年始・特別整理期間
 第一
 第二
 第三
 第四
 月曜日
 祝日・年末年始
 特別整理期間
 iプラザ
 第二・第四月曜日
 (祝日の場合は翌日)
 年末年始・特別整理期間
 

開館時間

中央・iプラザ 9:00-20:00
第一~第四 10:00-17:00
*7月21日~8月31日 
 火~土曜日:9:00-18:00
 日曜日:9:00-17:00
 

iブラリブログ

スタッフコラム >> 記事詳細

2021/10/10

あなたを形成し得るすべて

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
宇佐見りんさんの芥川賞受賞作『推し、燃ゆ』を読んで、
ほう、今の若い方はこういった感覚の中を生きているのか、
と思っていたところ、まさか自分の身にも同じようなことが起きようとは。

推し、燃ゆ。
ここ最近、その方の音楽ばかりを聴き、口ずさみ、脳内で流し、
日々映像も見ていたので、しばし途方にくれました。
あまりの衝撃にしばらくは距離を置こうと思い、他の方の音楽を、
ということで、昔よく聴いていた音楽を引っ張り出し、聴くようになりました。

音楽の力とは素晴らしいものですね。一瞬で、当時のことが蘇ります。
その時、自分はどこにいたのか、日々何を思っていたのか、
歌の向こうから溢れてきます。

同じことが本でもいえると、よく感じます。
好きだった本を読み返すことで、当時の感覚が呼び覚まされます。
特に、児童書を読み返す機会がここの所多く、懐かしさと共に
感動を味わえます。
 
当時この本は、図書室のあの棚にあった、そうそう、こんな厚みと
装丁だったなど、ありありと思い出されるのです。
この文章の、この表現が好きだったというのもたくさん出てきて、
改めて幼い頃の記憶の強さを感じます。

時代の流れと共に、本の在り方も変わってきています。
私の幼い頃は、既にテレビゲームもあり、漫画もたくさん発売され、
テレビの録画もできる環境がありました。 
今では、デジタル化により、動画もゲームもコミックも、
手に取りやすい状況です。

本が娯楽の主力であった時代とは、その役割が大きく違うことでしょう。
それこそ、少年少女文学全集全盛期の時代であったなら、
どれほど本への執着があったことか。
その感覚も知りたかったな、とほんの少し思います。

過ぎ去ってしまったものは取り戻せないのですが、
できるだけ感動は味わいたい。そう思い、今日も本に手を伸ばします。

好きなものは好きな時に、夢中になって向き合うのがよいのかもしれません。
未来において、それが自分の支えになることもあると思います。
 
【資料紹介】
『推し、燃ゆ』宇佐見りん 
請求記号:913.6/ウ 資料コード:612172040

『少年少女のための文学全集があったころ』松村由利子 
請求記号:909/マ 資料コード:611874880

05:30