タイトル:『ジョナスのかさ』
文/ジョシュ・クルート 訳/千葉茂樹
出版社:光村教育図書
資料コード:612183429他
請求記号:E/ク
みなさんは、晴れの日あるいは雨の日、どちらが好きですか?
私は断然、晴れの日派です。
電動自転車が足代わりの私にとって、雨の日は行動範囲が
制限されてしまいます。
また、雨が続くと、家には大量の洗濯物が…。
私は、洗濯が大好き(乾いたものをたたむのは嫌い)で、
晴れた日にたくさん洗濯をして、それらをからっからに乾かしたい人です。
そして、それよりなにより、雨の日はレインコートやレインブーツをはいても、
なぜだか服がぬれてしまい、湿気で髪の毛がうねり、顔にはりつく始末。
この本の主人公のジョナスも、雨にぬれることが大嫌い。
くつしたはぐしょぐしょ、シャツはびしょびしょ。
紳士の身だしなみ、かつらはぬれてぺったんこ。
我慢ができなくなったジョナスは、雨の降らない土地を探す旅に出ます。
そこでジョナスは、ペルシャの王様の宮殿で
傘が使われていることにびっくり。
というのも、18世紀半ばのロンドンでは、紳士は傘を持ち歩く習慣がなく、
女性や馬車が手配できない人々が使うものだったそうです。
からかわれたり、ゴミを投げられたり、ときには馬車に
はねられそうになっても自分の信念を貫き通し、傘を使い続けたジョナス。
そして30年後、ついにロンドン市民に傘をひろめます。
この本は、実際のジョナスの物語を知ることができると共に、
巻末では傘の歴史にもふれられています。
ちなみに、傘は日傘として約4000年前の古代エジプトやギリシャ、
ペルシャでは使われていたようで、日本には、今から1400年以上も前に
中国から伝わったそうです。
梅雨明けまでもう少し。その前に傘のお話しはいかかでしょうか。