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 日曜日:9:00-17:00
 

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2021/04/24

選びたい!

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者
図書館の児童開架スペースでは、さまざまな声が聞こえてきます。

子「これにするぅ。」
大人「今返した本でしょ、違うのにして。」
子「これ読みたい。」
大人「それ?無理よ。それよりこっちの方にしなさい。」
など。

そうだよね、自分で選んだ本が読みたいよね、と
そばで会話が聞こえてくると、お子様の味方をしたくなります。
そういえば、自分が初めて選んだ本は何だったかなと考えていたら、
ねこの絵本を思い出しました。

幼い頃、母に連れられ最寄りの図書館に通っていました。
当時、児童室の真ん中に大きな円形のソファがあり、
そばに背の低い本棚が配置されていました。

そこは、座りながら絵本を手にすることができるので、
壁面にも大きな本棚があるのですが、子供たちに大人気でした。
大勢の子どもがソファに座ったり、寝転がったりして、
いつも賑わっていました。
私は毎回そこに近寄れず、母の手に引かれるままでした。

ある時、図書館に行くとソファコーナーが静かでした。
誰も座っていません。

すると、いつも見えないはずの低い本棚が見え、
こちらを向いている絵本に目が止まりました。

急いで母の手を振り払い、
ソファに駆け込み膝立ちをして、手に取りました。

ねこの絵本です。
誰もいないソファに座り、夢中でページをめくりました。

その絵本は、ねこの絵が擬人化されていなくて、
きちんとねこでした。

本物のねこだ!という驚きと共に、
物語もねこだ!と大変気に入り、ねこはこうじゃなくっちゃ、など
大人びたことを口にしたような気がします。

そんなことを思い出し、
タイトルがわからないまま膨大なねこの絵本を調べてみたら、
(まあ、すぐにわかりましたが。)
稲城市立図書館にもちゃんとありました。
長く愛されてきた絵本の中の一冊、『ちいさなねこ』です。

そうそう、これこれ、この絵本。
当時を思い出し、表紙のねこをじっくり見ていたら、
ねこの目が、自分の妹の目に似ていることに気づきました。
もしかしたらこの絵本を初めて見た時、
妹のことも思っていたのかもしれません。

本を選ぶ理由は、
言葉では表せられない幾つもの大きな魅力が、
本に備わっているように感じます。
お子様がご自分で本を選ばれた際には、
難しいかもしれませんが、そのまま受け入れていただけたらと願います。


◆参考図書
『ちいさなねこ』《こどものとも》傑作集
石井 桃子/さく 横内 襄/え
福音館書店  
請求記号:E1/イ (61099863-1)他

この絵本は、
稲城市立図書館の「すてきな絵本たのしい絵本 0・1・2歳」
のリストに載っています。
そちらもあわせてご覧ください。
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