みなさん、焼きいもは好きですか?
焼きいもが大好きな私は、
子どもの頃「いもねーちゃん」と呼ばれていました。
誰に呼ばれていたかというと、焼きいも屋さんです。
ちょっと自慢をさせていただくと、寒い間はほぼ毎日、
我が家には焼きいも屋さんが来ていました。
祖父の知り合いの焼きいも屋のおじいさん、通称「いもやさん」。
いもやさんは少し遠くに住んでいたので、さつまいもの山と焼きいもカーを、
売り場のドラッグストアに近い我が家に置いていました。
いもやさんは午後になるとうちの庭でおいもを焼きつつ、
仕事の休憩に帰ってきた祖父母とお茶をします。
夕方に準備ができたら売り場へ移動し、夜になって売り終わるとうちに
焼きいもカーを置いて帰っていきます。
私が小学校から帰ってくると、いもやさんが「おかえり!ほら食べな!」
と渡してくれる熱々の焼きいも。
石焼で皮まで香ばしく、中はほくほくねっとりでとっても甘く、
毎日喜んで食べていました。
そして付いたあだ名が、いもねーちゃん。
どんなに寒くてもワイシャツ1枚で、さらに腕まくりまでしていた
元気ないもやさんの好物は、から揚げとフランクフルトです。
近所のコンビニへおつかいを頼まれて、よく一緒に食べました。
いもやさんは3人目の祖父のような存在でした。
実家を出てからも毎年届くさつまいも・焼きいも・干し芋の詰合せを
楽しみにしていましたが、数年前に閉業し、焼きいもカーも
人に譲ってしまったそうです。
ここ数年焼きいもを恋しく思って過ごしてきましたが、
昨年末に嬉しい出会いがありました。
引っ越してから初めて迎える冬、最寄り駅の前に
焼きいも屋さんがいたのです!
思わず声をかけて1本買ってしまいました。
帰宅してすぐにわくわくしながら食べると、甘い!おいしい!
毎週木曜に駅前で売っているそうなので、仕事終わりの楽しみができました。