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2019/08/28

夏の舞台

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者

夏。

高校生が活躍する大きな舞台といえば、多くの人が甲子園を
思い浮かべると思います。

しかし、熱い戦いが繰り広げられている『舞台』は、他にもあるのです。

全国高等学校総合文化祭。
いわゆる文化部の全国大会です。

開催県は毎年変わります。その県内のいくつかの会場に、
全国から来た文化部の高校生たちが集い、日頃の活動の成果を
発揮するのです。

『舞台』といえば、演劇!
高校演劇の全国大会も、ここで行われています。

地区予選から勝ち抜いてきた代表校が公演を行い、
優秀校3校と、最優秀校1校が決められます。
上位4校は、夏の終わりに国立劇場で公演することができるのです。

その様子は、テレビで全国放映され、私は毎年この時期を
楽しみにしておりました。

私が高校生だった時、地元の高校が全国大会で優秀校となり、
テレビで放送されました。

初めてその舞台を観て、衝撃を受けました。
同じ年くらいの子達が、こんなにも堂々と演技をしている!
すっかり圧倒されてしまい、以来、高校演劇に夢中です。

私自身は、演劇部ではなかったのですが、文化祭や
地区予選を観に行ったり、近場であれば全国大会へも足を運んだり、
国立劇場公演へ行ったこともありました。

近年では、公演部分は最優秀校のみの放送となっているようで、
ちょっと残念です。

とにかく、高校によって芝居への挑み方が違うのが面白いです。

公立、私立、男子だけの舞台、女子だけの舞台、
大勢の部員がいるところ、たったひとりで演じきる高校……。

脚本も、既成のもの、顧問の先生が作ったもの、
部員たちが作り上げたものと、高校ごとに違いがあります。

題材も、学校生活を含む日常、社会問題、戦争、文学作品、海外ものなど、
挙げればきりがありません。

私は個人的に、オリジナルの脚本、特に生徒のものが好きです。
練習を繰り返していく中で、形を変えていったのだろうなーという様子も
伺えますし、当て書きに近いのか、役者さんたちも生き生きして見えます。

時事ネタや、地方ネタ、特に方言でのセリフなどが盛り込まれ、
大きな笑いが起きるのも、こういった作品に多いように思います。

当たり前ですが、高校演劇は高校生にしか出来ません。

地区予選は秋頃から始まり、全国大会は夏なので、年度をまたぎます。
3年生の引退があります。予選メンバーのまま、
全国大会へ臨めない場合もあるのです。

上演作品は変更できません。
そこで起こる変化もまた、面白みの一つなのですが、なんとも切ないです。

こういった諸々が、60分以内という決められた時間の中に
凝縮されているのです。

一瞬で消えてゆくものに、自分たちの今を、
詰め込めるだけ詰め込んでいる姿は、とても眩しいです。

その限られた輝きを、生で観られるのが高校演劇です。

プロの舞台とも、劇団の公演とも違う魅力がたくさんあります。

実は身近なところにあるお芝居、目を向けてみてはいかがでしょうか。



【資料紹介】 
『幕が上がる』平田オリザ 講談社 (請求記号913.6/ヒ)


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