「明日、地球が滅ぶとしたら、スイーツ以外で最後に何を食べたいか。」
友人と、よく行く天ぷら屋さんで晩御飯を食べているとき、
なぜかそういう話題になりました。
「1つだけに絞るのは難しいし、決められない~。」
と言って少し考えた後、「白米!炊き立てのね。」と友人は言いました。
私も日本人。勿論、白米は大好きです。
スイーツ以外だと難しくて、その時は思いつかず…。
ちょうど食べようとしていた「天ぷらかな~、蓮根の。」
と私は答えました。
帰りの電車の中で一人、先程の質問に思いを巡らせていました。
お肉だったら"しゃぶしゃぶ"がいいな。
魚だったら"銀鱈の西京漬け"かな。
"エビチリ"もいいし、あっ"シソたっぷりの明太子パスタ"も
捨てがたいな~などと考えていたら…ふと、母がよく作ってくれた
"筑前煮"が頭に浮かんできました。
実家の食事は和食中心で、いつも何らかの煮物が食卓にあがっていました。
肉じゃが・ひじきの煮物・ブリ大根・里芋の煮物・南瓜の煮物…。
中でも"筑前煮"の登場回数は一番多く、私の大好物の一つでした。
そのため、学生時代のお弁当にもよく入っており、
可愛らしいカラフルなお弁当が良かった私は、
茶色で地味なお弁当に文句を言ったこともありました。
美味しかったし、煮物は大好きだったのに…。
大人になり、自分が家族の食事を作るようになると、
やはり自然と煮物を作ることが多くなりました。
今はもうお弁当は作っていませんが、
娘のお弁当にもよく煮物は入れていました。
見た目よりも量を重視する娘に、幸い(?)文句を言われたことは
ありませんでしたが、どう思っていたかは定かではありません。
先日、久しぶりに娘と一緒に夕食をとっている時、
例の質問をしてみました。
「明日、地球が滅ぶとしたら最後に何を食べたい?
スイーツ以外で。」
娘は、「唐揚げ!!」と即答。
若者はやはりお肉よね~と予想通りの答えだと思ったその時、
「ママの作った。」
何だかちょっと…いや結構、嬉しかったです。