蔵書検索


 
詳細検索
新着資料検索

利用方法
 

休館日

開館カレンダー


 中央 第四月曜日
 (祝日の場合は翌日)
 年末年始・特別整理期間
 第一
 第二
 第三
 第四
 月曜日
 祝日・年末年始
 特別整理期間
 iプラザ
 第二・第四月曜日
 (祝日の場合は翌日)
 年末年始・特別整理期間
 

開館時間

中央・iプラザ 9:00-20:00
第一~第四 10:00-17:00
*7月21日~8月31日 
 火~土曜日:9:00-18:00
 日曜日:9:00-17:00
 

iブラリブログ

おすすめ資料 >> 記事詳細

2018/10/23

『あの家に暮らす4人の女』

Tweet ThisSend to Facebook | by 図書館管理者

タイトル:『あの家に暮らす4人の女』
著者:三浦しをん
資料コード:611767174
請求記号:913.6/ミ


杉並の善福寺川近く、古い洋館に住む母娘と、一年前に加わって住むことになった女性2人の物語。

旧家の一人娘で育ち、デパートをこよなく愛す母鶴代、刺繍作家の娘佐知、
通信簿に『淡々として冷静ですが、粘りに欠けています』と書かれ続けてきた同居人の雪乃、
別れたダメンズ恋人にストーカーされているもう一人の同居人の多恵美。


女性4人の暮らしは大家と店子の関係とも、シェアハウスとも少し異なるけれど、
当番制で食事を作ったり、鶴代の菜園作業を手伝ったりと助け合いながらも
干渉しすぎない距離感で穏やかに続いている。

しかし、ある日、「開かずの間」を開けたところから物語は動き始め・・・


この物語では、烏が人の代わりに語ったり、亡くなった人の想いが置物を動かしたりと、
いきなりファンタジー的な要素があらわれてとまどったりしますが、
読み終えてみると何か目に見えないものに守られている4人の暮らしが
微笑ましく、うらやましく思えます。

また、佐知と雪乃は2人とも37歳独身。
病気や老いへの不安や恋愛観を語り合うガールズトークには共感を超えて、
自分の中で長い間文字にならずモヤモヤ抱えていた思いを
一気に言語化して吐き出してもらえたような思いがしました。
(私が読書する理由はこういうところにあるのかも)

物語の中で、谷崎潤一郎著『細雪』の4人姉妹の名前が「鶴子」「幸子」「雪子」「妙子」で、
丁度自分たちと同じというセリフがあります。
遠く学生時代に読んで「・・・」でしたが、もう一度読み直してみるきっかけをもらえました。


15:45