タイトル:『青春の輝き ベスト2~ラヴ・ソングス』
中央図書館資料コード:630118760
アーティスト:カーペンターズ
請求記号:C7CH/カ
何十年も昔の中学生だった頃、カーペンターズが大好きでした。
当時はLPレコードの時代でしたが、「レコードがすり切れる」という言葉が実現するかと思うほど毎日毎日飽きもせずに大音量で聞き、家族に嫌がられていました。
ヴォーカルのカレン・カーペンターの声は本当に独特で、「最初の一音で彼女とわかる。この声は天性のものだ」と評された言葉に、子ども心にも深く納得してうなずいたものです。彼女の歌声を聞くと魂が揺さぶられるような心持ちになって、身体中がざわざわしてくるのでした。
当時は子どもだけに、純粋であるけれどおバカなのでもあって、カーペンターズを愛するあまりの阿呆なことをいろいろとやらかしました。たとえば、「テレビでカーペンターズを見たいから(その頃はDVDもネット動画もありませんからね)、特集番組を作って放送してくれ」という内容の手紙をテレビ局に送り付けたり、とか。
彼らが来日して武道館でコンサートをした時には、天井裏みたいな席のチケットしか取れなかったけれど、どんなに嬉しかったことか。豆粒のようにしか見えませんでしたが、「生カレン」(当時はそんな言葉はないが)に大感激して泣き出さんばかりでしたっけ。
ものスゴく今さらなことを言うようですが、CDとはありがたいもので、昔と変わらないカレンの歌声を聞くことができます。若くして亡くなったカレンの年齢を当方ははるかに超えてしまったけれど、彼らの音楽は昔と同じにやはり美しく、聞けば、昔と同じように身体がざわざわしてくるのです。まさしく、彼らの代表曲『イエスタデイ・ワンス・モア』の歌詞の通りに。
そうして、気持ちのまっすぐだった(かつ、おバカだった)中学生の自分を懐かしく、赤面しつつ、思い出します。音楽の力ってすごい。
この『青春の輝き』には、カーペンターズの代表的な曲が収められています。どなたも、どこかで一度や二度は聞いたことがある、というような有名な曲ばかりですが、改めてじっくりと聞いてみてほしいです。きっと、魂が震え、身体中ざわざわとしてくるのが感じられるはずです!